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1−3月の個人消費は前期比+0.2%とほぼ横這いとどまったが、4月以降も消費関連の統計は悪化傾向にある。東京地区の百貨店売上をみると、3月は前年比▲5.3 %、4月は同▲5.6%と落込み、6月13日に発表された5月の売上高も前年比▲ 4.7%と3ヵ月連続で大幅な落込みとなった。BNPパリバ証券会社・経済調査部エコノミストの村上尚己さん(Naoki Murakami/ Economist, BNP Paribas Securities(Japan) Ltd.)は、「東京地区の百貨店売上の大幅 な落込みが3ヵ月も続いたのは、ここ2〜3年みられていない」として、こう語る。「こうした低調な販売統計から判断すると、我々の想定通り4−6月の個人消費はマイナス成長となる 可能性が高い」
<業績改善は、余り今夏ボーナス拡大につながらず> 消費悪化の背景には、雇用者所得の減少が続いていることに加え、4月末までの株安が家計部門のセンチメントを悪化させたことが影響している。また、03年4月 からの社会保障制度の変更で、サラリーマン世帯を中心に医療費負担が増大したが、「最近になってこの悪影響があらわれ始めた可能性が高い」と言う。さらに、健康保険と厚生年金の保険料について、6月以降に支給されるボーナスから総報酬制に変更され、サラリーマン世帯のボーナス所得は目減りする。02年度の業績改善は、マクロベースでみると今夏のボーナス拡大にほとんどつながらないと予想されるが、こうした社会保障費負担の増大はそのままボーナス所得を減少させる見通しである。
<しばら くは個人消費の低迷は不可避> ボーナス明細を手にした多くの家計でこうした負担拡大が認識さ れ、これがさらなる消費悪化につながる可能性がある。雇用者所得の改善が見込 めないだけでなく、社会保障負担拡大による可処分所得の縮小も加わり、「しばら くは個人消費の低迷は避けられない」と予想する。