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(回答先: 金利上昇で財政破綻、通貨と国債は大暴落 投稿者 ファイナンシャル・ディテクタ 日時 2003 年 6 月 14 日 21:52:29)
深尾 光洋慶応大学教授もデタラメを語っている。
>デフレは通貨の価値が上がることだが、今後数年間デフレが続き税収が減って、財政
>赤字が累積されれば、今度はデフレから脱却して金利が上昇すると、政府の利払いが
>国税収入を上回る状況になりうる。
デフレから脱却することで金利が自動的に上昇するわけではない。
金利は、基本的に通貨需要(借り入れ)と通貨供給量(貸し出し)の関数で決まることだから、金利が上がるのがイヤならば、通貨供給量(貸し出し)を増加させれば済むことだ。銀行に貸し出し余力がないのならば、日銀が銀行に貸し出しを行なえばいい。
それは別として、「政府の利払いが国税収入を上回る状況」は確かに異様だが、国税収入の2倍の歳出があることとたいして変わらない。
利払いだから危険で、国家公務員給与や道路建設だから安全というわけではない。
利払いが金融機関(主要な国債保有者)に対して行われ、財務体質の強化(国債の購入)に使われるのなら、インフレを抑制しつつ「国債サイクル」を維持することに貢献する。
>そうなれば政府の信用はなくなって、一気に急激なインフレを止めようとしてさらに
>金利を上げた途端、財政が破綻する。通貨価値は急落し、国債も大暴落するだろう。
政府に対する信用と急激なインフレにどういう因果関係があると考えているかはわからないが、『奥野東大教授の非論理的発言批判』( http://www.asyura.com/0306/hasan27/msg/567.html )で説明したように因果関係があるわけではない。
いちばんおかしな説明は、一気に急激なインフレを止めようとしてさらに金利を上げるという部分である。
一気に急激なインフレを止める方策は、財政支出を含む通貨供給量を縮小しつつ金利を下げることである。(供給量の増加には時間がかかる)
金利を上げると借り入れコストが増加するから、借り入れが控えられて通貨供給量(需要)が減ってインフレ圧力が低下するという錯誤から出た説明だろう。
しかし、高率のインフレが続くと予測すれば、利子率−インフレ率という実質金利で考え、自社の商品がインフレ率に見合って上げられるかどうかで借り入れの是非を判断する。(金利が高くなれば、それはコスト増として考えられ、販売商品価格に上乗せしようとされ、インフレをさらに押し進めることになる)
※ 参照書き込み
『【経済学理論の虚妄】 「金利引き下げ」や「金融緩和」で“デフレ”を阻止することはできない』
( http://www.asyura.com/2002/hasan15/msg/1095.html )
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:「近代経済システム」における金利と物価の変動 〈その8〉 前半部』
( http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/108.html )
『【世界経済を認識する基礎】 “あっしら”的経済概念の説明:「近代経済システム」における金利と物価の変動 〈その8〉 後半部』
(http://www.asyura.com/2002/dispute2/msg/109.html)