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2003年6月12日 木曜日
サイト及びチャート:http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu48.htm
◆このチャートから分かることは、1995年からの米国株式市場の上昇は『異常な上昇』であり、異常な上昇は最後には正常な上昇に修正されることから、レーガノミックスを支点とすればNYダウは6000ドル前後まで、戦後を支点とすれば1500ドルまで下落するということです。その間に4500ドル前後に抵抗ラインがありますので、最終的にNYダウは6000ドルか、4500ドル前後まで下落する可能性があるということになります。
1994年からのNYダウのチャートと1996年からのNASDAQ指数のチャートを比べますと、NASDAQ指数(FT100株価指数もDAX指数も同じ)は既にとんがり帽子の形になっていますので、値幅の調整はほぼ終了したと言えます。しかし、NYダウはまだとんがり帽子の途中にあります。
従って、NYダウの9000ドル乗せはエポックであり、注目されることではありますが、まだリバウンド相場の域を出ないということになります。
過去の個別銘柄、株価指数の動きを見ますと、急騰したあとには必ず急落して、急騰し始めた水準まで下落し、その後は底値近辺で10年程度は揉み合うという展開になっています。ここから、NASDAQ指数は底値揉み合いの相場が続き、NYダウは最終的には底値近辺まで下落し、その後は10年程度は揉み合う展開になるのではないかと思われます。(2003.06.05)
◆今回も2つの政策によって米国株式市場はリバウンド相場が起こっています。1つはブッシュ大統領の大型減税で、もう1つはスノー長官が進めようとしていたドル安政策をグリーンスパン議長とブッシュ大統領が一時的に止めたことです。
スノー長官がドル安誘導発言を行なった時、NYダウは100ドル以上の下落となりました。この株式市場の動きを見てドル安政策を一時延期して、当面はドルを115〜120円というレンジに留めることにしたように見られます。
グリーンスパン議長にはまだ『金利低下政策』と『金融の量的緩和政策』が残っています。ですから、今後もリバウンド相場が終わって下落した時に、株式市場が安値を更新すれば、グリーンスパン議長が金融政策によって株式市場をリバウンドとさせると思いますので、日本のように金融政策が効かなくなるまではリバウンド相場を起こしながら下落するという流れになるのではないかと思います。(2003.06.10)
◆日本人は正義感の強い国民性を持っていますし、いろいろなことに感動しやすい、また善意の塊のような国民性を持っています。言い換えますと、非常に不器用な国民性を持っております。
1995年に円相場が80円を割り込んで、円高デフレで日本経済が崩壊すると言われていたときに、突然クリントン大統領とグリーンスパンFRB(Federal Reserve Board、連邦準備制度理事会)議長が『ドル高政策』に転換したことで、多くのテレビでは『米国が日本を助けてくれた』と言っていました。
米国の大統領もFRB議長も『米国の利益』のために行動しており、米国の利益を度外視して日本の利益のために行動することはほとんどあり得ません。当時も、米国経済は景気に対してインフレ懸念が台頭しており、加えて景気が悪化し出したために、金利を引き上げてインフレに対応することが出来ませんでした。このために、結果としてクリントン大統領とグリーンスパン議長は『ドル高にすることでインフレを防ぐ』という政策を取ったので、突然ドル高政策に転換したわけです。(2003.06.09:http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu13.htm)
asahi com マネー NYダウチャート 今日の視点より:http://www.asahi.com/money/
エビアン・サミット後の世界の株式の上昇は、ブッシュ大統領のドル高発言や福井日銀総裁による5月だけでも4兆円に及ぶドル買い介入がミニバブルを引き起こしているためだ。福井日銀は日本の株式は総額で3兆円しか買わないのに、ドルに関しては一ヶ月に4兆円ものドル買い介入をして、しかも不胎化介入をしている。
このために株高と債権高が同時に起きている。福井日銀が巨額のドル買い介入で米国の短期債権が上昇し、債券市場から資金が株式市場に流れ込み株が上昇している。つまり福井日銀がアメリカの株式を押し上げている。その反面福井日銀は日本の株式購入は慎重な態度でいる。
このような構造は1995年のルービン長官によるドル高政策以来続いている。アメリカはべつに日本の輸出産業を救うためにドル高政策をとったのではない。世界の貿易黒字国からドルを米国に還流させ株高政策が行われた。同時に金融政策だけでなくゴア副大統領が情報スーパーハイウェイ構想を打ち出し、IT革命を煽った。
その為に1995年には4000ドル以下だった株が2000年には11000ドル以上にも上昇した。世界中から集まったドルを株式に向けさせることに成功したからだ。このような事は日本からの資金流入がなければ出来ないことだ。私は2000年8月10日の日記に「ゼロ金利解除でアメリカ株式大暴落」と書いた。それは以下の通り。
株式は景気の先行指標として見るならば今年の後半は厳しい景気の後退が予想されます。今はとてもそのような事は想像も出来ませんが。そのようになる可能性としてはアメリカの株式が大天井を打ち暴落の可能性がある事だ。NY株は三尊天井を形成しており、ナスダックも3月の大天井を確認し37%も下落し、新高値をとれぬまま再暴落するか分からないからだ。9月のパレスチナ独立、11月の大統領選挙があり、アメリカの国内情勢は大きく変わる可能性がある。さらに日本のゼロ金利解除で資本の流れが逆流すれば、なおさらアメリカ株暴落の可能性が高まります。(2000.08.10)
その後のNYダウは、冒頭のチャートを見ていただければわかるとおり私の予言どおりになっている。これは日本の金融危機により日本がアメリカ経済をこれ以上支えることが難しくなってきたからだ。小泉ーブッシュ会談により一時的にドル高政策がとられることが決まった。グリーンスパンも株式をソフトランディングさせる必要があるからだ。
アメリカは産業の保護のためにはドル安が望ましいが、株価を上げるためにはドル高にする必要がある。アメリカの株式投資家は巨額の含み損を抱えている。だから株式が戻れば戻り売りが出てくる。最近の株式の高騰は中間反騰であり、いずれ更なる株式暴落の引き金になるだろう。
いずれアメリカはドルと株式と債権のトリプルの大暴落に見舞われるだろう。日本は円と債券が異常に高く、株式だけが異常に安い。日本の金融政策が歪んでいるからだ。その歪みとは時価会計制度やBIS規制やペイオフなどの銀行締め上げ政策だ。日銀は紙切れ同然のドルを買い支えるより、日本の銀行が持つ土地や株式などを「簿価」で買い取れば良い。
アメリカのFRBは景気対策としてジャブジャブとドルを垂れ流している。それが出来るのも福井日銀がそのドルを買っているからだ。買われたドルは債券市場や株式市場に流れ込んでいる。つまりアメリカでミニバブルが発生している。今回はIT革命のような材料が無いからすぐにミニバブルは弾けるだろう。