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6月12日(ブルームバーグ):日本銀行は12日、6月の金融経済月報を公表し、「景気は足もとの輸出にやや弱さがみられるが、全体として横ばい圏内の動きを続けている」として、前月の「景気は全体として横ばいの動きを続けているが、先行き不透明感が強まっている」との情勢判断を実質的に据え置いた。
足もとの各論については、純輸出が「基調的には引き続き横ばい圏内とみられるが、足もとやや弱い動きとなっている」として、前月の「横ばい」から下方修正したのが最も大きな変化。また、設備投資は「振れを伴いつつも緩やかな持ち直し基調にある」として、前月の「先行指標に弱い部分もみられるが、足もと緩やかに持ち直してきている」から微修正した。
このほかは、個人消費が「弱めの動き」、住宅投資が「低調」、公共投資は「減少」、鉱工業生産は「横ばい」、家計の雇用・所得環境は「全体として引き続き厳しい」として、前月の判断を据え置いた。企業収益については「改善傾向ながらそのテンポは緩やかになってきている」としている。
輸出環境の不透明感強い
今後の経済情勢については「米国経済の回復テンポが当面はごく緩やかなものにとどまると予想されるうえ、東アジア経済についても、韓国の内需減速や新型肺炎問題の影響などから、足もとの成長率は少なくとも一時的に鈍化している可能性が高い」と予想。これらを踏まえ「当面、輸出は弱含みないし横ばいの動きにとどまり、鉱工業生産も横ばい圏内の動きが続く」としている。
国内需要については、公共投資が「減少傾向」、個人消費も「当面、弱めの動き」、設備投資は「当面ごく緩やかな増加にとどまる」との判断を維持。先行きの総合判断も「海外経済の成長率が本年後半に高まることを前提とすれば、いずれは輸出や生産が増加基調に復することを通じて、前向きの循環が働き始めると考えられる」、「しばらくの間、国内需要の自律的な回復力が高まることは展望しにくい」という判断を据え置いた。
先行きのリスク判断は、輸出環境の先行きについて「欧米経済の先行きや、わが国と密接な連関を有する東アジア域内での新型肺炎問題の影響などをめぐって、不透明感の強い状態が続いている」と指摘。国内面でも「金融システム情勢や、それが株価や企業金融、ひいては実体経済に及ぼす影響について、引き続き注視していく必要がある」としている。
消費者物価は現状の下落続く
物価の先行きについては、輸入物価は「春先の原油価格反落の影響がなお残ることなどから、目先、下落が続く」、国内企業物価は「下落が続く可能性が高い」、消費者物価は「石油製品の価格がピークアウトしつつある一方、企業の低価格戦略と関係の深い消費財輸入にかつての勢いがみられないことなどからみて、前年比で現状程度の小幅下落が続く」と予想している。
金融面では「金融市場は日銀による追加緩和措置もあり、きわめて緩和的な状況が維持されている。長期金利もさらに低下しているほか、株価もこのところ持ち直している」と指摘。企業金融面では「CP・社債の発行環境などに幾分改善の動きがみられるものの、信用力の低い企業を中心に資金調達環境は総じて厳しいという基本的な状況に大きな変化はない」として、概ね前月の判断を据え置いた。
東京 日高 正裕 Masahiro Hidaka
Last Updated: June 12, 2003 01:35 EDT
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000002&sid=aUgMn.dc38A8&refer=topj