現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産27 > 497.html ★阿修羅♪ |
|
「結局のところ、今日、衆院金融委員会で予定されている参考人招致は、単なるセレモニーと化してしまう可能性が高いといえるだろう。それというのも、仮にその場で新たな問題点が明らかになったとしても、りそなグループに対する公的資金が白紙撤回されることは、今の状況では100%ないからだ。そうした点では、政府・与党にしてやられたというのが、素直な感想だ…」
民主党に所属する代議士がこう言ってみせる。
今日(6月11日)、衆院財務金融委員会は、りそなホールディングスの勝田泰久前社長、新日本監査法人の竹山健二理事長、朝日監査法人の岩本繁理事長ら5人を参考人として招致し、りそなグループの国有化問題を中心とした一連の金融問題について集中審議を行う。
とはいうものの、昨日(10日)の段階で、政府はりそなグループに対してトータルで約1兆9600億円にのぼる公的資金注入を行うことを正式に決定した。
この決定を受けて政府は、今月中にも、りそなホールディングス(りそなHD)が保有するりそな銀行株を全額取得したうえで、8月に発行が予定されるりそなHDの新規発行株とりそな銀行株を交換する計画だ。
「つまり、ここへ来てさまざまな問題点指摘されているにもかかわらず、りそなグループ国有化へ向けてのプログラムは既に動き始めてしまったということです。政府サイドは、今日の参考人招致をもってして一連のりそな問題の幕引きを図り、すべての疑惑を封印しようとしているのでしょう。2兆円にのぼる公的資金投入を実施するということから考えて、ある意味で国会軽視もはなはだしい」(前述の民主党代議士)
りそな問題に関連して、これまで指摘されてきている疑惑の中で、最も重要と思われるポイントは2つある。
その一つは、金融庁がりそなグループを通じて、同グループの監査を担当している新日本監査法人に監査結果を覆すように圧力をかけたのではないか、という疑惑だ。
そして注目すべきなのは、この“圧力”を証明する物証が出てきてしまったことだ。
ここで言う物証とは、りそなグループが5月10日付で作成した「面談メモ」のことを指す。この「面談メモ」については、昨日の段階でりそなHDが「金融庁から受けた説明を当方でまとめた」とするコメントを発表し、正式にその存在を認めてしまったシロモノだ。
「これまで竹中平蔵経財・金融相は、一貫してそうした“圧力”があったことを否定してきました。今日の参考人招致で、勝田前社長がどのように答えるのか注目すべきでしょう」(メガバンク役員)
そして、もう一つの疑惑は、実はりそな銀行は債務超過−つまり経営破綻状態に陥っていたのではないか、というものだ。
「りそな銀行についての予備監査を行った朝日監査法人は、りそな銀行が債務超過に陥っていることから、その繰り延べ税金資産については全額否認する、という判断を下しているのです。しかも、そうした“判断”を明記した内部文書も存在するのです。あくまでも私見ですが、そうした判断は適切だったといえるでしょう」(メガバンク役員)
りそなグループの国有化へ向けてに作業は、一時中断すべきではないだろうか。そうしなければ、将来的に大きな禍根を残すことになるだろう。
2003/6/11