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[東京 9日 ロイター]
財政制度審議会が、きょう塩川財務相に渡した「2004年度予算編成の基本的考え方」では、来年度一般歳出・一般会計の伸び率はゼロ以下に抑制することが重要であると提言した。また国債発行は極力その抑制に努める必要があるとし、巨額な公債残高は、金利が上昇した場合に国債費が財政を圧迫するリスクをはらむとしている。
各論の国と地方の関係においては、地方交付税の財源保障機能の将来的な廃止や補助金の改革などを盛り込んだが、税源移譲など「三位一体改革」の具体的な焦点に関しては、踏み込まなかった。
社会保障に関しても、基礎年金の国庫負担率2分の1への引き上げに関しては給付水準など問題点を示すにとどまった。
財制審建議では、来年度予算規模について、「昨年度同様の歳出改革路線を堅持していくことが重要」とし、一般会計と一般歳出の伸び率をゼロ以下にすることを提言した。財務省が2月に出した試算では、2004年度の一般会計は87.2兆円(今年度比5.4兆円増)、一般歳出は49.6兆円(同2兆円増)と大幅な歳出削減が必要になる計算だ。財制審では、2004年度予算編成にあたっては、公共事業水準の抑制に加え、「概算要求段階から制度改革による公的給付の抑制により(社会保障関係費の)削減を図ることが必要だ」と社会保障関係費の削減に踏み切るよう求めている。
財務省試算では来年度41.8兆円(同5.4兆円増)が必要になる新規国債発行額に関しては、建議では現実的でない30兆円枠の文字が消滅した。税収に期待できない現状では、国債に頼るしかなく、今年度の建議では、国債発行額に関して、「極力その抑制に努めなければならない」との表現となった。
ただ、財制審では、「現在の低金利下においては累増する公債残高の影響が過小評価されがちであるが、仮に将来金利が上昇した場合には、国債費が財政を大きく圧迫する要因となることを忘れてはならない」と、金利上昇のリスクに異例の言及をし、公債発行の増額をけん制している。