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日本道路公団(JH)など道路4公団は9日、企業会計原則に基づいて初めて試算した02年度の「財務諸表」を扇千景国土交通相に報告し、公表した。貸借対照表ではJH、首都高速道路公団、阪神高速道路公団の3公団は資産が負債を上回る資産超過だったが、本州四国連絡橋公団は債務超過だった。損益計算書では未公表のJHを除く3公団が赤字だったが、国交省は「初期投資が大きいため」とし、財務の健全性を強調している。
民間企業並みの財務諸表は、政府の道路関係4公団民営化推進委員会が民営化の組織形態などを検討する基礎資料として作成を要請。扇国交相が通常国会中に前倒しで報告するよう求めていた。次期通常国会への民営化法案提出に向け、この財務諸表を基にした民営化の検討が始まる。
貸借対照表の資産は、道路資産などを時価評価する「再調達価額方式」と呼ばれる方法で算出。JHの資産額は34兆3010億円と、昨年公表した行政コスト計算書に基づく01年度の資産査定時(34兆7816億円)とほぼ同じだが、減価償却費は4兆円強増えて10兆4250億円だった。負債額は28兆5430億円と同2・3%増えたものの、自己資本は5兆7580億円の資産超過。
資産取得にかかった補償費や償却資産にかかる建設中金利は、民営化推進委メンバーから「資産ではなく費用に算入すべきだ」との批判もあったが、補償費約1兆4000億円、建設中金利約1兆5000億円をそれぞれ資産に算入した。ただ、JHは「仮に補償費や建設中金利を資産から除外しても債務超過にはならない」と強調した。
一方、首都高公団は1兆890億円、阪高公団は790億円の資産超過に。本四公団は9790億円の債務超過だったが、約1兆3400億円の債務を切り離して国費処理しており、これを考慮すれば3610億円の資産超過という。JHを除く3公団の損益計算書は首都高が230億円、阪高公団が410億円、本四公団が1090億円のそれぞれ最終赤字。
JHが同時発表した従来基準による02年度決算は、料金収入が「景気低迷の影響」(JH)で、新規路線の開通にもかかわらず前年度比0.8%減の2兆540億円と2年連続で前年を下回った。【若島正浩、前川雅俊】
[毎日新聞6月9日] ( 2003-06-09-20:44 )