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2003年5月29日 21:00
フィッチ・レーティングス-東京/ロンドン/ニューヨーク-2003年5月29日: 国際的格付機関フィッチ・レーティングス(以下フィッチ)は、病院の資本市場での調達環境を整備する一連の動きを受けて、日本の病院セクターの信用分析を開始した。
本日公表されたのは「日本の病院格付基準」というタイトルのレポートである。本レポートは日本の医療サービス業界および保険制度を分析し、フィッチで使用している病院格付の定性分析、定量分析の手法の概要をまとめたものである。
フィッチは既に、米国・欧州を中心に200以上の病院グループに格付を付与している。 フィッチは近年公的部門および民間部門で進行中の改革による環境変化により、日本でも病院に対する格付の重要性が高まると判断した。
これまで、日本の病院の資金需要は国からの補助金や制度金融、民間金融機関からの資金で賄われてきた。しかしながら金融機関による病院向け与信基準は発達してこなかった。 貸し手の多くは、医療サービスを低リスクと認識したうえ、担保に依拠した融資姿勢をとってきたのである。
このような金融機関の認識は、病院の設備投資が厳しい規制の範囲で行われること、医業収入の大半が日本国政府に準じた信用力の高い保険者によって支払われていること、また全国一律の診療報酬体系により将来のキャッシュ・フローが正確に予測できるという判断に支えられている。
病院の側も厳しい規制環境と、所有と経営の未分化という要因を反映して、外部の信用評価に耐えうるような情報開示のインセンティヴを持たなかった。このため、説明責任の遂行、経営の透明性という点で一般事業会社に比べて遅れている。
しかしながら、2002年4月に初めて診療報酬のマイナス改定が実施され、レセプト審査の厳格化が検討されるなど医療経営に対する効率化圧力が高まっている。医療改革案では株式会社制度の導入によって競争原理を取り入れ効率化を促進すべしとの提案もされている。このような方向性に反対している病院もあるが、レセプトの証券化などはすでに始めている病院もある。
(本稿は原文『FITCH STARTS RATING JAPANESE HOSPITAL GROUPS』をもとに作成されています。)
http://www.fitchratings.co.jp/contents/Press_Corporates/39_040.shtml