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BNPパリバ証券会社・経済調査部エコノミストの村上尚己さん(Naoki Murakami/ Economist, BNP Paribas Securities(Japan) Ltd.)と、ジュニアエコノミストの加藤あずさ・さん(Azusa Kato/Junior Economist)は、これに関して、次のようにコメント(ほぼ原文通り)するーー。
<日本経済がすでに後退局面にあることを確認> 2003年1−3月の法人企業統計によると、労働分配率=人件費/(営業利益+人件費)は、2002年10−12月の81.9%から82.2%に上昇した。2002年中は、輸出拡大による業績改善と雇用リストラを背景に、製造業の労働分配率は4四半期連続で低下した。これが全体の労働分配率の低下につながっていた。しかし、1-3月には輸出 が減少に転じ、これが製造業の生産調整をもたらしたため、業績改善が滞り、同セクターの労働分配率が上昇に転じたのである。景気循環とほぼ同じ動きを示す 労働分配率が上昇に転じたことからも、日本経済がすでに後退局面にあることが確認できたといえる。
<デフレの業績改善阻害が、長期低迷に大きく影響> また、循環的な労働分配率の変動とは別に、80年代に比べて90年代半ば以降の労働分配率は高い水準が続いている。これは、企業が雇用や名目賃金をカットして 人件費削減を進めても、デフレが続いているため企業にとっての実質雇用コストは相変わらず割高で、企業収益の圧迫要因となり続けていることを意味している。デフレによって業績改善が阻害されていることが、日本経済の長期低迷に大きく影響している。