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実質国有化されたりそなに続き、公的資金再注入を申請する体力低下の大手銀行が相次ぎそうな雲行きである。破綻のケースと異なり、経営陣の刑事責任が追及されなかったためで、「大手行の間で公的資金に対するアレルギーが弱まりつつある」(金融庁関係者)というのだ。モラルハザード(倫理欠如)の極みだが、金融庁と財務省では申請ラッシュに備えて準備に入ったという。申請=実質国有化になりかねない。民主党作成の資料をもとに、「りそなの次」を探ると…。
「りそなは債務超過に陥っていた可能性が高いのに、破綻前の銀行として公的資金が再注入される。政府の対応はあまりにもいい加減で、モラルハザードを起こしまくっている銀行経営者は、ますます腐っていく」
外資系金融機関の幹部は、1兆9600億円ものりそなへの再注入劇をウンザリ顔でいう。
再注入は金融危機回避のための預金保険法102条に基づき実施されるが、破綻前の銀行として実施するのか、すでに破綻した銀行として実施するのかでは、「天と地の違い」が出てくる。
「債務超過に陥り、破綻銀行として公的資金を再注入する場合、旧長銀(現新生銀行)や旧日債銀(現あおぞら銀行)のように、経営陣から逮捕者が出るなど、厳しく責任が追及される」
「りそなのように、破綻前の銀行として再注入する場合、せいぜい経営陣が身を引き、退職金を辞退する程度で済む」
債務超過でないのであれば、破綻前の銀行としての対応に問題はない。だが、実際は問題が大アリのようで、金融庁関係者が声を潜めていう。
「りそなの会計監査は新日本監査法人と朝日監査法人が一緒にやっていたが、りそなの財務内容に対する見方が分かれ、監査途中で朝日が降りてしまった。朝日はりそなを債務超過と認定し、繰り延べ税金資産の計上をゼロにすべきとした」
朝日監査法人の内部資料でも、「りそなは債務超過状態にあり、短期間にそうした状況が解消される見込みがない会社」と明記している。
竹中平蔵金融・経済財政担当相は新日本監査法人の監査結果をもとに、「債務超過ではないと認識している」と再三、国会で答弁している。
このあたりを永田町有力筋は解説する。
「議員や役人が『…と認識している』という言葉を使うときは、ウソをつきつつ、責任回避をしているケースが多い。債務超過でないなら、そう断言すれば済む話だ」
債務超過に陥っている可能性があるのに破綻前の銀行と認定され、公的資金の再注入をヌクヌクと受けられる。政府の弱腰対応に、金融界では公的資金申請への安心感が広がっているという。
大手銀行の幹部は「大手行はどこも資本が枯渇しつつあり、公的資金であろうと、ノドから手が出るほどほしい」と前置きして解説する。
「従来は公的資金を申請すると、長銀や日債銀のように厳しく経営責任を追及されるのではないかという恐怖心があった。りそなの作業をみて、我々の業界では公的資金申請に対するアレルギーが弱まりつつある」
そんな雰囲気を察知して、金融庁や財務省は「今年度の9月中間決算以降、公的資金の申請が相次ぐことも想定して、準備に入った」(前出の金融庁関係者)という。
では、「りそなの次」はどこなのか。それを探る上で参考になるのが、金融に強い民主党が作成した大手銀の自己資本比率の試算である。
自己資本の内訳には不良債権処理に伴って納めた税金のうち、将来戻ってくると見込まれる分を最大5年間、税効果会計(繰り延べ税金資産)として計上されている。
繰り延べ額が巨大ゆえに、「資本のカサ上げ」と批判が出ている。
りそなケースの監査法人による厳格監査のように、民主党の試算では、税効果会計部分を厳格に一定割合削った場合の自己資本比率を、直近の平成15年3月期のデータから算出している。
【民主党の自己資本比率試算】
●税効果を5分の3に減額した場合
みずほ 7.45%
三菱東京 9.60%
UFJ 8.41%
三井住友 8.10%
りそな 2.42%
三井トラスト 4.50%
住友信託銀行 10.23%
●税効果を5分の1に減額した場合
みずほ 5.37%
三菱東京 7.90%
UFJ 5.93%
三井住友 5.59%
りそな 1.06%
三井トラスト 1.50%
住友信託銀行 8.30%
※いずれも平成15年3月期ベース
試算の対象は、みずほ、三菱東京、UFJ、三井住友、りそな、三井トラスト、住友信託銀行の7グループ・行。
別表のように、税効果部分を現状の5分の3にした場合、健全行の基準(国際業務行8%、国内業務行4%)を下回るのは、りそなとみずほ。国内業務行のりそなは2.42%となり、国際業務行のみずほは7.45%まで落ち込む。
税効果を5分の1まで減らした場合、住友信託銀行(8.30%)を除くすべての大手グループが基準割れとなる。
一方、りそなは、資本に計上する税効果会計部分が中核的自己資本の99.3%と高かった。
同様に税効果会計部分の割合が高いのは三井トラストで、99.9%とりそなを上回る。
15年3月末の自己資本比率は、みずほが9.53%、三菱東京10.84%、UFJ9.96%、三井住友10.10%、りそな3.78%、三井トラスト7.50%、住友信託銀行10.48%だから、税効果会計の削減の影響がいかに大きいかが分かる。
「りそなの実質国有化を機に、下手をすれば株主代表訴訟を起こされかねないだけに、監査法人は銀行との慣れ合いを断ち、税効果会計部分を厳しく監査、査定する方向。税効果会計部分の割合が高いほど、自己資本比率への影響も大きくなる」(ベテラン会計士)
9月の中間決算、来年3月の期末決算で大手銀がどう動くのか、大いに注目される。