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米経済コラム:米債券市場のバブルが膨らんでいる
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000003&sid=aD_1vpvHeEJ0&refer=top_kaigai
6月4日(ブルームバーグ):今になって振り返れば、金融市場にかかわる 者ほぼ全員が、1990年代末の米株式市場はバブル状態にあったと認めるだろう。 株価が現実の収益からかけ離れていた。株式市場のバブルははじけたが、今度 は新たなバブルが米債券市場で膨らんでいる。
調査会社ビアンコ・リサーチ(シカゴ)のビアンコ社長は3日、顧客との 電話会議で「債券市場は買われ過ぎ、高過ぎで、ほかの市場との伝統的な関係 が崩れている」と指摘した。同氏は行き過ぎの証拠として、@債券投信への記 録的な資金流入Aニューズレターの筆者の記録的な強気――などを挙げている。
ブル、ブル、ブル
同氏が米投資信託協会(ICI)の調査結果を基に語ったところによると、 「4月までの1年間で、1600億ドル(約19兆円)の新規資金が債券投信に流入 した」という。また、ニューズレターを発行するマーケット・ベーン社の調査 によると、債券強気派の割合は過去1年近く、70%を超えているという。
だれが彼らを責めることができよう。予言者たちは、米金融当局が当分利 上げをしないどころか、追加利下げもあり得ると考えている。
短期金利の見通し
米10年物国債の利回りが45年ぶり低水準の3.3%付近に張り付いている状 態は、現実から完全にかい離しているわけではない。長期金利を動かす1つの 要素は、短期金利の水準とその見通しだ。短期金利が将来にわたって上昇しな いと思われていれば、長期金利が低下するのは道理だ。インフレよりもデフレ が懸念される雰囲気のなかではなおさらだ。
大手証券クレディ・スイス・ファースト・ボストンの米国債ストラテジス ト、ギング氏は、急激な引き締めのあった1994年には「金融当局はインフレを 懸念しディスインフレ(インフレ収束)を狙っていたが、今はある程度のイン フレを望んでいる。従って、急激な金融引締めはない」と語る。
バブルが引っ越してきた
資産運用会社フレッケンスタイン・キャピタルのフレッケンスタイン氏は、 金融当局が当面利上げをしないとしても、債券市場はバブルだとみている。同 氏は、「グリーンスパン(米連邦準備制度理事会=FRB=議長)効果」が株式 市場から債券市場に移ってきたのだと説明する。
株式バブル時にトレーダーは、どのような危機が起こっても、FRBが利 下げによって株価を下支えすると考えていた。今は、異常に低い水準の短期金 利を据え置くとの暗黙の保証を与えることによって、FRBが長期債相場を支 えている。
このような手法は、遅かれ早かれ反動を招く。フレッケンスタイン氏は、「新 手の投機によって景気回復を演出することはできない」と指摘している。 (キャロリン・ボーム)
(ボーム氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニスト。ブルームバー グ・ラジオの番組「ノー・ナンセンス」の司会も務めています。このコラムの 内容は同氏自身の見解です)
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Last Updated: June 5, 2003 03:54 EDT