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あるサラリーマンが月々の返済15万円で1000万円の頭金で5000万円のマンションを買ったが、
このマンションが2000万円に下がってしまったとします。
この状態で借金は4000万円、資産額は2000万円だから、2000万円の債務超過です。
サラリーマンはちゃんと働いているのだからたとえ一時的に債務超過になっても、いずれ借金は返せますが、
借金が大きすぎるから追加担保を出せとか、いますぐ2000万円返して欲しいと銀行が言えば、
このサラリーマンは行き詰まってしまいます。
流通業、建設業、不動産業などの「問題企業」と呼ばれている企業の置かれている状況は、このサラリーマンと基本的に同じです。
土地担保に借金している中小零細企業も同じと思われます。(ケース1)問題企業に対する債権を即座に処理(不良債権加速化)する場合
債務超過企業は破綻、
不動産は競売にかけられますが、一般市価の半額でしか売れませんから、
サラリーマンの場合、1000万円で投資家に買われます。
自己破産でマンションを失ったサラリーマンは、今度は同じマンションに、家賃15万円払って住まざるおえず、
マンションを買った投資家は、1000万円の投資で年間180万円入ってくるから年利回りは18%です。
一方、自己破産したサラリーマンは、住宅ローンと同じ学の家賃を払いながら、
一生マンションが自分のものになることはありません。
サラリーマンは頭金の1000万円を損しています。
銀行は4000万円貸して1000万円しか回収できないなら3000万円の損です。
一方、投資家は、5年半で投資資金1000万円を回収でき、後はタダで毎年180万円のキャッシュが入ってきます。
儲かるのは1000万円のキャッシュを持っていた投資家だけです。
これは現実の企業で起こっている事態です。(ケース2)債権放棄
銀行が借金4000万円のうち2000万円棒引きして、借金を2000万円に減額したとします。
給料が減り気味とはいえ、2000万円ぐらいの借金ならサラリーマンは十分に支払えます。
銀行は債権放棄で2000万円をどぶに捨てることになりますが、
2000万円回収できるのだから、競売で1000万円しか回収できないよりはずっとましです。(ケース3)債権塩漬け(不良債権処理しない)
25年後、マンションの実勢価格が2000万円の場合(a)と
マンションの実勢価格が5000万円に上がる場合(b)で
誰が得するでしょうか?
企業(サラリーマン) 投資家 銀行
資産 借金 支出 損失 資産 借金 収入 資産 損失ケース1-直後 0 0 1000 1000 2000 1000 0 0 3000
ケース1-25年後(a) 0 0 4500 1000 2000 0 3500 0 3000
ケース1-25年後(b) 0 0 4500 1000 5000 0 3500 0 3000ケース2-直後 2000 2000 1000 0 0 0 0 0 2000
ケース2-25年後(a) 2000 0 3000 0 0 0 0 0 2000
ケース2-25年後(b) 5000 0 3000 0 0 0 0 0 2000ケース3-直後 2000 4000 1000 0 0 0 0 -2000 0
ケース3-25年後(a) 2000 0 5000 0 0 0 0 0 0
ケース3-25年後(b) 5000 0 5000 0 0 0 0 0 0ケース1では、企業と銀行の富が資産家に吸い上げられてしまいます。
ケース2では、ケース1で銀行が損する額よりも低い額が企業に移動します。
外国の投資家に富を吸い上げられるなら、日本としてはケース1よりケース2の方がましと思われます。ケース3なら、一時的に銀行経営がダメージを受けますが、そうなるのは、
債務者のバランスシートが毀損して返済能力がなくなったと判断されてしまうためと思われます。
しかし、バランスシートが債務者の返済能力を表しているわけでないと思います。(質問1)
債務者の事業計画や現場の実態を把握し、
返済能力があると判断できれば、不良債権を処理しないケース3でよいと思うのですが、
なぜ、それができないのでしょうか?(質問2)
銀行が仮に担保を取らなくなって事業審査でお金を貸すようになったとしても、
ケース3では許されない理由が何かあるでしょうか?