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「日本のメディアは、4つのメガバンクを評して“1強3弱”という表現を好んで使う。ここで言う“1強”とは、三菱東京フィナンシャルグループ(三菱東京FG)を指すことは言うまでもない。しかし本当に三菱東京FGは、“1強”あるいは“勝ち組”といえるのか。2003年3月期決算を見る限り、三菱東京FGは、決して“強”とはいえないだろう。そしてその最大の弱点は、収益力あるいは収益性にあることは間違いない」
米系大手投資銀行首脳がこういってみせる。
また、大手日刊紙日銀クラブキャップもこういう。
「4メガバンクを“1強3弱”と表現するのは誤りだ。強いて言うなら“4弱”ということになるだろう。したがってわれわれの紙面では、三菱東京FGを指して“1強”とか“独り勝ち”という表現は意識的にまったく使わないようにしている−」
こうしたコメントからも明らかなように、ここへ来て東京三菱銀行を中核とする三菱東京FGに対する論調はその水面下で劇的に変化しつつあるのが実情だ。とはいっても、現時点において同グループに対するネガティブなコメント、報道が出ているわけではない。
「しかし、ひところの“東京三菱神話”は、確実に崩壊しつつあることは間違いない」(前述の大手日刊紙日銀クラブキャップ)
そしてそうした“方向感”を決定付けることとなったのが、2003年3月期決算だ。
「何だかんだ言っても、三菱東京FGは3期連続で最終赤字を計上した。3期連続で赤字を計上したのは、大手銀行7グループ中、三菱東京、UFJ、りそなの3グループだけだ。このことをもってしてもとても“勝ち組”とはいえないだろう」(前述の米系大手投資銀行首脳)
とはいうものの、三菱東京FGの最終赤字は、わずか1614億円にすぎない。2兆3771億円という、「もはや銀行としての体を成していない巨額の赤字」(米系大手投資銀行首脳)を計上してしまったみずほフィナンシャルグループとは、まさに点と地ほどの差があるといっていいだろう。
東京三菱銀行役員がいう。
「実は三菱東京FGとしては、他の大手行との差別化を図るためにも、前期決算において最終黒字を計上しようと、シャカリキになって動いてきた。しかしわずかのところで最終赤字を計上してしまった。その最大の要因は、収益力の弱さにあったといっていいだろう」
2003年3月期決算における“ビッグ4”各行の業務純益(本業での儲け)は以下の通り。
(単位、億円)
みずほ…8146(8270)
三井住友…11136(10000)
三菱東京…7642(7000)
UFJ…7789(7250)
(注、カッコ内は2004年3月期予想)
こうした比較からも、三菱東京FGの収益力のぜい弱さは明らかだろう。
「当行としては、今期の主戦場を“中小企業取引”と位置づけている。つまり、この分野からいかに収益をあげ、そして不良債権の発生をおさえていくか、だ。ただしこの分野については、他メガバンクも積極的に展開していることは明らかで、相当な激戦が予想される。果たして“お公家集団”と揶揄(やゆ)されるわが方に勝ち目はあるのかどうか、本音のところでは絶対の自信はない」(東京三菱銀行役員)
2003/5/30