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日銀の福井俊彦総裁は11日の参議院予算委員会で、インフレターゲット導入について「インフレターゲットを主張される方々の考え方について、理解しうるところをたくさん持っているが、日銀としては現場の金融調節に責任を負っている」と述べ、現時点での導入には慎重な姿勢を改めて示した。そのうえで「(流動性供給の)効果浸透に確信が持てない限り、インフレターゲットを設けても失望を招きかねない。インフレターゲットの考え方は今後も大事に考える。しかし現実に即したやり方をしたい」と語った。
また福井総裁は「現在のインフレ率はゼロを下回っており、これを押し上げるため現実にどんな政策が有効かに焦点を当て全力を挙げている」とし、日銀当座預金残高目標の引き上げや、資産担保証券の買い入れによる流動性供給の波及経路強化に努力していると説明した。自民党の木村仁氏の質問に答えた。 (11:21)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20030711AT3K1101N11072003.html