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(回答先: 「時の輪」より 投稿者 Q太郎 日時 2003 年 8 月 07 日 19:10:30)
「医者は人間を弱いもの、弁護士は人間を悪いもの、牧師は人間を愚かなものとみる」(ショウペンハウエル)
というようなこともたしかにありますね。無論そういう自分を疑うことで、現代人は袋小路に入ってしまうこともありますが、それも上と同じことであるような気がしないでもありません。
小林秀雄が「現代人はフロイト以降、自我と戯れることを覚え云々」とどこかで書いていました。今ある科学程度では、人の心はキャベツのようなもので、いくら迫ってみても最後は空である、みたいなことになると僕には思えたりします。
ただ、「人間は、それが現存在であり人間である限り、もうすでに一般的に間違いのなかにあるのである」は僕にはよくわかるような気もします。
「更にはまた権力者達の豪奢な饗宴における華麗な装飾なども、結局のところ、我々の現存在の本質的な惨めさから抜け出ようとする空しい試みにほかならない。というのは、立ち並ぶ蝋燭に照り映える宝石・真珠・飾り毛・真紅のビロード、或いは踊り児や軽業師、さては仮装の戯れ等々は、明るみのもとに吟味された場合、一体何なのであろうか」(ショウペンハウエル)