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イラクから現地レポートする山本さんという方の言葉を「」のなかに抜粋した。
「日本の自衛隊は来るべきではない。まずこれはアメリカによる罠で
ある。なぜなら、日本人がアーミールックでいるならば米軍と一緒と
みなすであろう。物資の輸送や水の供給は日本人がやるべきことで
はない。われわれは自分たちでやるべきなのだ。われわれは今仕
事が必要なのだ。俺たちの仕事を取るようなことになる。日本人は
良い人たちなのに、なぜアメリカの味方をするのだ？」
《自衛隊、飛んで火に入る夏の虫》by 英米支配メンバー
山本氏の報告全文が以下。
件 名 ： 2003.07.30 ニュースで報道されないイラク現地リポート
http://www.asyura.com/0306/bd28/msg/257.html
投稿者 メルマガよく読む 日時 2003 年 7 月 30 日 23:57:13:
件 名 ： 2003.07.30 ニュースで報道されないイラク現地リポート
http://www.freeml.com/message/organizer-news@freeml.com/0000288
差出人 ： 山本史郎
送信日時 ： 2003/07/30 17:30
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２００３年 ７月３０日 （水曜日）
★イラク現地からのリポート
次に紹介するのはバグダッドに三ヶ月余り滞在している日本人・高
遠菜穂子さんからの現地報告。一人で現地に滞在し、病院や孤児
院を廻って支援したり、米軍との衝突について調査したりしていると
いう。日本にいる知人が、先日、自衛隊派遣に対してのイラク人の
気持ちを聞いてもらえないかと依頼したところ、その知人のもとに返
事として送られてきたもの。
(以下、転送メール） □□□□ □□■
みなさん、お元気ですか？やっと日本語のネットを見つけましたの
で、久しぶりの日本語メールです！
今日、新聞社の方とフリーのジャーナリストとNGOの方と共に、ラマ
ディに行って来ました。小児産婦人科病院にコットン、ガーゼ、包
帯、ディスポの手袋、点滴針を届けてきました。そして、その後に町
の声を取材してきました。
ラマディ、そしてファルージャは、今までに日本人ジャーナリストが逮
捕されたことや、欧米系のジャーナリストが攻撃されたりしてNGOも
PRESSも近づかず、薬などの援助もままならない場所であり、真実
がバグダッドにさえ届かない地域でした。
しかし、このところ日に日に米兵の緊迫した様子、１日中旋回するヘ
リコプター、強まる警戒、ずっとアメリカサイドの報道ばかりが続き、
イラクの人がなぜ反米の態度をとり、戦わなければならないのかを
取材しなければと思いました。
６月１９日の英のイブニングスタンダード（私のHpにその記事を転載
しました）の米兵インタビューを読んだ後、戦場にいるもう片方の声
を聞かなければという思いが沸き、今回同行したみなさんと共同取
材を行うことにしました。ラマディ、ファルージャの病院は縁があっ
て、私がイラクに入ってから一番付き合いの長い病院があるところ
です。
今のままの報道ではアフガニスタンの時と同じように、イラクの人た
ちの行動が異常に思えてき> てしまうでしょう。イラク人は戦闘が好
きなのだと誤解されるでしょう。本当はそうではないことを知っていた
だきたいと思いました。
自衛隊派遣についても意見を聞いてきましたので、ご報告します。
●産婦人科の外科部長の話；
女性ナースと米軍がささいなことでトラブルになり（言葉の意味のとり
違い）、その後３人の米兵が外科部長のオフィスに物凄い剣幕で
入ってきてライフルのストックで外科部長のデスクに穴を開けた。そ
れはデスクマットで隠してあった。また、アラブの習慣に従わず、病
院を警備する米兵がタンクトップや裸でいることに対しても彼らは
怒っていた。こういった小さなトラブルが続き、ついに周辺住民と病
院が米軍に撤退を要求。先月中旬くらいから病院を警備する米兵
はいなくなっていた。今日はイラク警察が警備にあたっていた。
●建設会社の社長（３３歳）の話；
１９９１年の湾岸戦争の時、彼はバース党員でもなかったし、従軍す
ることもしなかったそうだが、戦時の流れ弾で傷を負い、片肺を失っ
ている。その傷は背中から大き左胸下まで達する大きな傷で、今で
も時々痛むそうだ。１２日前の夜１０時、あまりの痛さに叔父の車で
近くのクリニックに鎮痛剤と血圧を測りに行こうとしたところでマシン
ガンを持った米兵３人に車を囲まれ、車を降りたら、車内を乱雑に
調べ車の外に物を散乱させた。傷が痛むので病院に行かせてくれ、
そうでなければ死ぬとカタコトの英語で言うと”GO BACK TO YOUR
HOUSE! DIE IN THE HOUSE"と言われたそうである。また、付き添っ
てくれた叔父を一人の米兵が蹴り、その勢いでかぶっていたイスラ
ムの帽子が地面に落ちた。そして米兵はその帽子をふみつけた。”
復讐してやりたいと思うほど屈辱的だった”と彼は唇を震わせて言っ
た。
自衛隊が来て、物資の輸送や水や食料の供給をすれば、われわれ
が得るはずの仕事がなくなる。この国は貧困で困っているわけでも
人手が足りないわけでもないのだ。とても裕福な国だけれど、今する
仕事がないのだ。われわれはわれわれの手で立て直すことができ
るのだ。またアメリカの要請でくるべきではない。イラク政府（ができ
たら）の要請でくるならわかる。
●イラク警察官の話；
反米デモを抑止しなかったり、検問を手伝うことを拒んだり、米軍の
訓練所での家宅捜索のやり方のトレーニングを拒んだりして、アメリ
カに協力することを全面的に拒否していることが米軍から狙われる
理由かもしれない。現在、ラマディのイラク人警察官は戦後新しく雇
用された人も含めて５００人いるそうである。
先日起きた爆弾事件で、イラク人警察官少なくとも７名が死亡と報道
されているが、事件が起こった場所は米軍基地内の訓練所で、その
出入口は２台の戦車で通行止めにされているので、一般人は入るこ
とができない。なので、イラク人がイラク人警察官を狙って殺したとい
うことはあり得ない。（この話はインタビューした人全員がそう言って
いる）BBCやアルジャジーラの報道は犯人については言及していな
い。
米兵がある家庭を家宅捜索している時、米兵が女性（妻）の体のど
こかを触った。それは夫以外が触ってならないところであった。夫は
怒り、捜索に来た米兵５人を銃で撃ち殺した。
●病院付近の住民の話：
７月５日朝４時。大きな爆弾の音。その後、銃が乱射され、この家に
は１７箇所の弾痕が残っていた。夜１１時以降は停電するので家族
の何人かは庭で寝ていたそうである。その家の並び２００メートル以
内には小さな店が数件あり、そこも弾痕があちこちに残されていた。
そして、その先にモスクがありそこも銃撃を受けていた。銃の乱射は
米軍のヘリコプターから行われた。
夜中３時から朝６〜７時の間に米軍が家宅捜索をする。彼らはひど
く暴力的にドアを蹴破り家に押し入り、寝ている住民を起こし、着る
物も着させず（特に女性にとっては大変）に外へ出し、家中を荒らし
ていく上に金品を盗んでいく。これは今もずっと続いているらしい。
日本の自衛隊は来るべきではない。まずこれはアメリカによる罠で
ある。なぜなら、日本人がアーミールックでいるならば米軍と一緒と
みなすであろう。物資の輸送や水の供給は日本人がやるべきことで
はない。われわれは自分たちでやるべきなのだ。われわれは今仕
事が必要なのだ。俺たちの仕事を取るようなことになる。日本人は
良い人たちなのに、なぜアメリカの味方をするのだ？
幹線道路の一角の建物２戸の壁におびただしい数の弾痕が残って
いる。その時、米軍は酒を飲んでおり、酔っ払った兵士が銃を乱射
し、その場で７名のイラク人が死亡。アルジャジーラさえ報道してい
ないらしい。
ちなみに、帰路バグダッドに入ったところで、いきなり米軍の装甲車
が横にはりつき、上から上半身を出している人が構える銃口が私た
ちの車の中を狙っていました。その直後、装甲車は私たちの車の前
に入り、私たちは”GET OFF THE CAR!"と３人の兵士に怒鳴ら
れ、その全員に銃口を向けられました。容疑は似たような車が銃を
発砲したということでした。
私たちの車には大きく”RELIEF FROM JAPANESE PEOPLE"と３箇
所に貼ってありましたので、NGOということは一目瞭然だったはずな
のですが、“ガードレールに沿って並んで立て！”とまで言われまし
た。車を調べる様子もなく、突然“ごめんなさい”と日本語で言い出し
てきたりして、なんだか彼らは遊んでいるのかと思ってしまいました。
しかし、もし英語が通じないイラク人だったら、そのまま撃たれたり逮
捕されたりするのかもしれないと想像するのは簡単でした。
以上、バグダッドより高遠でした。
明日はファルージャに行ってきます。
下記のURLにも掲載します。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。