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(回答先: 自殺者が5年連続で3万人を超えたというが、ということは、、、、、 投稿者 死なないで!! 日時 2003 年 7 月 23 日 13:37:02)
7月25日(金)
夕方の新宿駅は大混雑でした。都立大学時代の友人たちと一杯やるために出てきたのですが、前に進めません。
駅の中が工事中で、通路の所々がふさがれています。これでは混雑するのも当然でしょう。
工事期間中は毎日この調子なのでしょうか。通勤・通学の人は大変でしょうね。もう少し、何とかならないのでしょうか。
研究所から行きましたので、京王線の駅に到着しました。そこから反対側のJR新宿駅東口に出るのに15分もかかってしまいました。
ところで、今日の『朝日新聞』の一面に、「自殺、5年連続3万人超」という大きな活字が踊っていました。「経済的な動機大幅増7940人」「目立つ中高年」という見出しも並んでいます。
昨年1年間の自殺者は前年に比べて3.5%増の3万2143人で、5年連続して3万人を超えたそうです。
全体の約60%が50代以上の中高年で、「経済・生活問題」による自殺は7940人と前年より1095人も増え、1978年に統計をとり始めて以降最多になっています。リストラや借金など景気低迷による影響によるものと見られます。
これについて、村松謙一弁護士は、「倒産の真の被害者は親に自死された子供」であるとして、次のように指摘しています。
本の印税を親に自死された子供たちを支援する「あしなが育英会」に寄付したところ、お礼の手紙をいただいた。その中に、親が倒産やリストラなどで自殺した遺児が毎日33人発生している、とあり驚いた。年間1万人を超える自死遺児が発生しているのである。企業倒産の真の被害者は、このような子供たちなのではなかろうか。(『日経新聞』7月23日付夕刊)
自殺者の総数は1999年の3万3048人が最多でした。その後減り続けていましたが、今回、再び増加に転じました。
村松弁護士によれば、1人の自殺者は関係者10人の心に傷をつけると言われているそうです。毎年、30万人以上の人が、心に傷を負い続けているということになります。
それが5年も続いているわけですから、150万人以上の方が苦しんでいるということになるでしょう。これは大変な問題です。
日本の自殺率の高さは先進国では最高で、昨年横浜で開かれた精神医学会の国際大会でも話題になったことは、以前、このHPで書きました。この状況には、依然として改善の兆しがないようです。
そればかりではありません。最近では、インターネットで仲間を募り、自動車の内部から目張りして七輪の練炭を囲み、一酸化炭素中毒で自殺する若い人たちが現れました。
私などから見れば異常だと思われるこのような行動が、一種のブームのようになっています。どうして真似をしたくなるのでしょうか。
これらの人々は、現代社会における「カナリア」なのかもしれません。以前にも書いたように、鉱山労働者は毒ガスの発生を予知するために、鳥かごに入ったカナリアを携えて入抗します。
次第に充満しつつある「社会のガス」に我慢できなくなって、これらの人々は自から死を選んでいるのかもしれません。それはこの社会に生きる私たちへの警告であると理解するべきでしょう。
少なくとも、これらの人々にとって、今の日本は生き抜くことのできない社会になっています。また、生きるに値しない社会でもあるということでしょうか。
死んでしまった人々はもはや自ら語ることはできません。そうであるなら、生きている私たちは、何をどのように語ったら良いのでしょうか。
死ななくても良い社会を作るためにどうするのか。これこそが政治の最優先課題であるように思うのですが……。
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/iga2/home2.htm