★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 議論12 > 151.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
パレスチナの人権弁護士、ラジ・スラーニ氏の大阪講演会の報告
http://www.asyura.com/0306/dispute12/msg/151.html
投稿者 はまち 日時 2003 年 7 月 20 日 07:46:17:

パレスチナの人権弁護士、ラジ・スラーニ氏の大阪講演会の報告

前半のスラーニ氏の講演

パレスチナでは、日常的に、不当逮捕、拷問、家屋破壊、侵略、外出禁止令がイスラエルから
強いられている。そして、これらによる人権侵害が、子ども、お年よりを含めた一般市民全体にあり、国際社会は、これについて、沈黙を続けている。彼によると、こう言った人権侵害そのものの問題より、イスラエルのシステム化されたパレスチナ人への人権侵害が続くことによるパレスチナの弱体化の方が、今後、パレスチナ独立を大きく阻むことになる。

後半のイーデス・ハンソン女史とスラーニ氏との質疑応答。

ハンソン女史:(前半の講演を引き続く形で、)現在の日本で、パレスチナほど人権が侵害されている事実がなく、講演に来て、パレスチナの真実を聞いたといっても身近なものとして受け止められないかもしれない。しかし、仮にも、失業という立場を想像したら、理解しやすいと思うが、これからどうやって食べていくのか?という状況にたたされているのが、パレスチナではないか?
 日本が朝鮮半島を短期間とはいえ、占領していた。世界的規模、歴史的規模からみて、イスラエルのパレスチナ占領は、どういう特徴があるか?

スラーニ氏:近代史において、これほどの長期間に渡って、占領が続き、しかも、時間経過とともない入植が進んでいる、また、これを国際社会が認めている占領はない。

ハンソン女史:日本の朝鮮半島占領は、朝鮮文化をまったく壊すごとく、教育、言語において、日本化を強いた。パレスチナの状況はどうか?

スラーニ氏:パレスチナは、これより悪い状況にある。社会、文化にとどまらず、パレスチナ人という民族を浄化しようとしている。シャロン政権には、7人もの閣僚がパレスチナ人すべてをヨルダンへ移住させてしまおう。と公言している。つまり、現在のガザ、ヨルダン川西岸地区のジェニン、ヘブロンなどのパレスチナ人地区のパレスチナ人をヨルダンに追放しようとするものである。

ハンソン女史:占領下の人権を守る方法は?

スラーニ氏: 残念ながら、まったくのゼロに近い。

ハンソン女史との質疑応答の中で、スラーニ氏の主張。

パレスチナ人の人権を守るためには、パレスチナの国際社会に認められた独立国家がまず必要である。現在あるパレスチの土地、(つまり、すでにイスラエルが占領してしまった土地は、あきらめる)だけよい。ここに、パレスチナ国家を樹立したい。スラーニ氏は、イスラエルとの混合国家でも、次の条件にあうなら、それでもよい。それは、ユダヤ人とパレスチナ人が同等の権利を有すること、パレスチナの地を追われたパレスチナ難民に帰還権を与えること。

最後に、会場からの質問
○占領下にあるパレスチナの教育状況について、
戦火にあって、精神的にも、物理的にも、日常的に、まともに教育を受けれる環境にない。
○ロードマップについて
イスラエル側は、このロードマップに合意にあたって、140いくつかの条件をつきつけてきている。つまり、和平が進む中で、いつでも、この条件にあわないと、ロードマップを放棄できる状況にいる。これでは、シャロン政権が本当の和平を望んでいるとは、思えない。また、国際社会は、国際刑事法、国際人権法などのあらゆる国際法を犯しているイスラエルを追求していない。これでは、パレスチナの地に平和は訪れない。パレスチナに平和がくるのは、イスラエルでなく、アメリカが真剣に和平を望んだ時だけである。

はまちの感想
はまちの生活圏は、アラブとヨーロッパです。通常、ニュースは、もっぱら、衛星TVのアルジャジーラとアルマナール(ヒズボッラーのチャンネル)です。BBC,TV5で、同じニュースをどう伝えているか見ることもありますが、日本のNHKは、ほとんど報道しないので、あるいは、しても、怒りを覚えることがほとんどなので、見ません。たまたま、現在、一時帰国中に、今回の講演に参加、パレスチナの危機をあらためて認識する機会になりました。正直言って、スラーニ氏がアメリカにパレスチナの将来を託すあたりからして、パレスチナは永遠と泥沼化したゲリラ戦が繰り返されるのだ。と思いました。それこそ、イスラエルが、倒れない限り。アルマナールのニュースなどを見ていると、これは、割り引いてみた方が、と、思うぐらい、パレスチナ側からのプロパガンダを感じる時がありましたが、あれは、事実かもしれません。報道できないところ、つまり、プレスが入れないところで、イスラエルは、それ以上の事をしているからです。映像が伝わるだけでも、ましである、ことが、今回の講演の内容から伺えました。

他の参加者が今回の講演をどこまで、真剣に受け止められたかも気になるところでした。日本のマスコミが伝える内容と講演内容に大きなギャップがあるからです。コーディネイターとして参加されたフォトジャーナリストの土井敏邦氏の今後の活躍を期待したです。

 国外で阿修羅を購読しつづけている私であるが、国内の一般市民の関心が全く別のところにあったのも、残念であった。阿修羅が、せっかく日本語で書かれているのだから、より多くの日本人にあるいは、日本語を理解する人に読まれて欲しい。

 余談だが、今回の講演で、壇上にエビアンのミネラル水のボトルが並べられていた。エビアンは、ユダヤ系と聞いている。日本にも、なんなりと日本国産のミネラル水があるはずだ。遠路はるばるやってきた彼に、なぜ日本の水が出せないのだ?主催のパレスチナ子どもキャンペーンは、明日の東京講演で、気を聞かせて欲しい。

以下転記
==========================

パレスチナ子どものキャンペーンです。
    ccp@bd.mbn.or.jp

★来日するガザの弁護士、
ラジ・スラーニさん講演会のお知らせです。
   (転送歓迎!!)
===================
東京:7月21日 午後 星陵会館ホール 
大阪:7月19日 午後 piaNPO (詳しくは以下に)
===================

 イスラエル・パレスチナの首脳会談が行われるなど、
中東和平への動きがまた進みはじめました。
現地では、双方とも、期待と不安が混ざった複雑な気持ちで
事態の成り行きを注目しています。

 ガザでは、80日間外出禁止令下にあったベイトハヌーンから
イスラエル軍は撤退し、幹線道路のいくつかの検問所も
撤去されましたが、まだどのような変化がおきるのか?
誰にも分かりません。

 2000年9月末にシャロン現首相がエルサレムの
イスラーム今日の聖地を訪問するという挑発によって
パレスチナ側の反発を煽り、衝突が激化、
第2次インティファーダから始まって、
この6月末で1000日が過ぎました。
この1000日の間に、3000人以上の死者と
3万人近い負傷者が残されました。

 ロードマップの一方で、入植地は拡大し、
ガザや西岸では毎月70件の民家が壊され、
巨大な分離壁(「アパルトヘイト壁」)が作られています。
毎晩の爆撃に目を覚まし、戦車の横をすり抜けて
通学する子ども達。
パレスチナの人口の半数を占める子どもたちの
恐怖や悲しみをどうすれば解決できるのか? 
国際社会に求められているのは何なのか?
 
 ガザから来日する弁護士の
ラジ・スラーニさんから、
パレスチナの声を直接聞いてください。

(スラーニさんの略歴は、後半にあります)
- - - - - - - −−−−−−−−−

★・・・・・・・★東京★・・・・・・・・★

パレスチナの平和と人権--ガザからの証言--

お話:ラジ・スーラーニさん(パレスチナ・ガザの弁護士)
 
◇日時:2003年7月21日(月・休日)13:00〜16:30
                   
◇会場:星陵会館ホール 
       千代田区永田町2-16-2 
(地下鉄赤坂見附駅 7分・永田町駅 5分)
 都立日比谷高校に隣接  地図
http://www.hibiya.ed.jp/html/place.htm

◇資料代 1000円

共催:
(財)日本クリスチャンアカデミー  
(特活)パレスチナ子どものキャンペーン 
     (電話:03-3953-1393) 
協賛:
(社団)アムネスティインターナショナル日本
(特活)アーユス仏教国際協力ネットワーク
(特活)日本国際ボランティアセンター、
日本キリスト教会協議会
(財)日本YMCA同盟
日本YWCA
ピースボート
「一コマ」サポーター事務局
後援:(財)庭野平和財団


 

 次へ  前へ

議論12掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。