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(回答先: Re: デモクラシーを育てていく上で、戦前どのように阻害要因となったか、現在もどうなのか。 投稿者 ケビン 日時 2003 年 7 月 06 日 12:19:21)
法の下の平等と天皇の関係については、現行憲法下では憲法自体が認めた例外として、法的整合性は保たれているはずです。また英国をはじめとした、いわゆるデモクラシーの先進国でも、平等条項と王室との関係が取り立てて問題とはなっていないようです。ただ、日本の場合、天皇が戦前の全体主義の精神的支柱であったことから、特別な議論があるのかもしれません。
私自身は、現体制下の「象徴」として、憲法管理下にあることが、Bestではないかもしれませんが、Betterだと思っています。天皇が憲法体制から外れて、全くの私人と同じになることは、私たちと平等になる反面、憲法の制約なしに好き勝手が出来る事になります。天皇を利用したいと思っている人達の思う壺です。「野に虎を放つ」と言うより、「野にいる虎の思う壺」というところでしょうか。
憲法は現実政治と密接に関わっています。理念的には「神の下に人間は平等であるべき」としても、時代や社会情勢との微妙なバランスを取りながら解釈、運用されるべきと思います。
それよりも、戦後体制化で最も危惧すべきは、未だに二大政党制が成立していないことだと思います。政権交代の安全弁がないままでよいものか。それが日本的民主主義の有り様だと言えなくも無いですが、今のように閉塞感の漂う時代には特に危険な空気を感じるのです。