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(回答先: Re: 天皇が陸海軍を戦局で「励ましている」場合はどうなんですか? 投稿者 charm 日時 2003 年 7 月 17 日 01:20:26)
まず前提として、天皇の責任が皆無だったと主張しているのではないことを理解してください。その軽重、形式的か実体的かを議論しているのです。
「与えられた情報が軍によって一定範囲のものに限られていた」、即ち誤った情報を下にしているにも拘らず、軍部がその命令に従ったとしたら、余程情けない軍隊ということになります。
常識的に考えれば、そうなる前に軍部は、正確な情報を修正して提出するでしょう。このことは、逆から言えば、正確な情報を握っているものが、イニシアチブを取れるということです。
尚、情報の正誤に関係なく、狂人のごとく意思を貫き通せるとしたら、それはヒットラーを超える完全な独裁者ということになります。昭和天皇がそのような人物であったなら、100%、生き延び得なかったと思います。
「エモーション(感情)レベルでの関与」はあり得ると思います。ただ激励程度であれば、儀礼的なものもあり得ると思います。いずれにせよ、その程度の関与であれば、実質的な戦争責任を主張する論拠としては乏しいのではないでしょうか。
「とにかくがんばってやってこい!気合いれろ!」。これで子分が現実に命令を実行するとすれば、その親分は、情報面どころか、完全に組織を掌握していることになります。
天皇がこのレベルで政権を実効支配していれば、完全な独裁者です。今頃、戦争責任を議論する必要もなかったことでしょう。
また、天皇の戦争責任と刑法上の犯罪(教唆犯、共謀共同正犯)とは、別次元の議論です。
当時の軍部が天皇を神として崇めていたというのは、一種の虚構です。また国益を最優先に考えていたというのも嘘だと思います。もっと官僚的で、自らの組織の保全、組織の論理を最優先にしていたと思います。
国民の奉仕者であるべき霞ヶ関の官僚が、国民の利益、国の利益よりも、組織の利益、自身の保身、天下り先の確保を最優先に考えることと、通じるものがあるはずです。