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マルクスについて知らなければならない最低限の常識 ジューリ・リナ著「カール・マルクス − 悪のアイドル」
平成15年09月05日(金) 00時21分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)九月四日(木)
(第六百九十回)
○エストニアからスエーデンに亡命したジャーナリスト、著述家、
ジューリ・リナの「カール・マルクス − 悪のアイドル」
(「さそり座の星の下」より)。
○これは、日本民族有志の西洋理解の水準を、劇的に上昇させる文章
である。
○リナは、モーゼス・ヘス(ユダヤ人)こそが、マルクスとエンゲルス
の師であり、指導者であった、と言う。
○ヘス(一八一二 − 一八七五年)は、日本では、殆んど知られて
居ない。
○名前を、かすかでも記憶して居るのはましな方であろう。
○事情に精通して居ると自負して居る人でも、
ヘスは、マルクス、エンゲルスの先駆者、として、チラと知って居る
程度。
○しかし、リナによればそれは全く違う。
○ヘスは、フランキズム派のユダヤ人、そして、共産主義者。
○しかし、ここで、「フランキズム」、と言うところで、日本人は
分らなくなる。
○フランキズムの開祖は、一八世紀のユダヤ人、ヤコブ・フランク。
○この「フランク」については、ここでは省略するが、一八世紀以降の
人類史、世界史で、決定的に重要な役割を果たしたユダヤ人である。
○カール・マルクスの父(ユダヤ人)もまた、フランキズムの影響を
受けて居り、自分の子供たち(マルクスを含む)にも、この思想を
教え込んで居た、とジューリ・リナは述べる。
○モーゼス・ヘスは、イルミナティーと結び付いて居た、とリナは言う。
○ここで、「イルミナティー」とは、一七七六年五月一日、南ドイツの
ババリアで、ヴァイスハウプトによって設立された、有名な秘密
結社である。
○この事実は、近年、日本でも、一部の消息通には知られるように
成った。
○しかし、実は、それは表面の説明に過ぎない。
○W・G・カーの「将棋の駒」によれば、
実は一七七三年、ロスチャイルド(初代)が、フランクフルトに、
彼を含めて十三人の有力ユダヤ人指導者を集めて、極秘の会議
を開いた。
イルミナティは、そこで設立された。
そして、このイルミナティの奥の院は、若きイエズス会士、
ヴァイスハウプト教授を選抜して、彼を表面に立てて、イルミナティ
を組織させた、とされて居る。
○つまり、イルミナティの本当の創立者にして、奥の院の指導者は、
ロスチャイルド(初代)だと言う。
○ヴァイスハウプトが死去すると、イタリー人のマッチーニが、次の
イルミナティ指導者として選抜される。
○モーゼス・ヘスは、マッチーニより少し下の世代であろう。
○一八四七年、マルクスとエンゲルスは、義人同盟に加入した、とは、
歴史に出てくるが、この義人同盟は、イルミナティの地下組織の一つ
であった(ジューリ・リナ)。
○つまり、日本人のこれまでのマルクスとエンゲルスについての
知識は、少なくとも、三つの点で致命的に欠陥がある。即ち、
一つは、フランキストについて何も知らない。
二つは、モーゼス・ヘスを通じて、マルクスとエンゲルスが、ロス
チャイルド(初代)に由来するイルミナティに結び付いて居ること
を何も知らない。
三つ目。マルクスとエンゲルスは、イルミナティの下部機関としての
フリーメーソンの会員(第三十二階級)であったことを知らない。
マルクスこの初歩的大前提について何も知らずにマルクス、マルクス主義、
共産主義について、おしゃべりすることを話してはならないのである。
(了)
●[注]
訳・編集
週刊日本新聞編集部
ジューリ・リナ著
「カール・マルクス − 悪のアイドル」
平成十五年八月十二日発行
(改訂第二版)
週刊日本新聞連載
(第二六四号 − 第二七六号)
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/ryu.cgi