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【ワシントン=笹沢教一】今年2月の米スペースシャトル「コロンビア」空中分解事故の原因究明に当たっていた事故調査委員会は26日、最終報告書を公表した。「予算の大幅削減などで組織が硬直した米航空宇宙局(NASA)の安全文化の衰退が事故を招いた」として、政府全体の責任を厳しく批判した。
報告書は、事故原因について「打ち上げ直後に外部燃料タンクからはがれ落ちた断熱材が左翼に穴を開け、大気圏突入時に高温ガスが入り込んだため」と断定。タンクと機体の連結部は打ち上げ時に振動しやすく、約10回に1回の割合で断熱材の脱落が起きていたのに、落下の衝撃を過小評価し、安全策を講じなかったNASAの判断ミスが原因だと分析している。
また背景として、NASA内部に「シャトルは成熟し、信頼できる技術だ」という誤った認識がまん延し、安全強化策が進まなかったと指摘。シャトルを「開発途上の技術」と改めて評価し、原子力発電所などを参考に、危機管理法を学ぶ必要があると説いている。
さらに米政府の予算削減によって、NASAが経済性や効率化を優先しすぎた点を批判。「過去10年間で予算と人員がそれぞれ40%以上削減され、機体の改良や不測の事態に対応する余裕がなかった」とし、組織の抜本的改革を求めている。
後継の次世代シャトルの開発計画が再三変更され、機体の老朽化対策が遅れる結果となったことも事故の遠因と指摘している。
飛行再開の条件として、報告書は、〈1〉軌道上で損傷が見つかった場合、修理できる能力を確保する〈2〉打ち上げ時の地上追跡カメラの増設――など、29項目の改善策を勧告した。
報告を受け、NASAは来年3月以降の飛行再開を目指して準備作業に入る。再開第一回の「アトランティス」には、日本人宇宙飛行士の野口聡一さん(38)ら4人が搭乗し、安全性向上策の検証を行う。
◆「宇宙ステーション計画」に影響も◆
◆解説 最終報告は、NASAにとって極めて厳しい内容となった。オキーフ長官は、飛行再開にあたり「再発防止策の勧告はすべて受け入れる」と話しているが、勧告には軌道上での機体修理能力の確保など、宇宙飛行士の再訓練を必要とするものも含まれる。細心の配慮をしながら老朽化した機体をいかに運用するか――克服すべきハードルは高い。議会からは、NASAを常時監視する機関の設置を求める意見も出ている。
すでに建設が遅れている国際宇宙ステーション計画にも大きな影響が出そうだ。修理用のロボットアームなど勧告通りの機材を毎回シャトルに積むことになると、ステーション建設用の大型部材を運ぶのが難しくなる。日本の関係者は「日本の実験棟『きぼう』を軌道に運べなくなる可能性がある」と懸念を隠さない。
オキーフ長官はステーション滞在定員の減員も検討しており、このまま建設が遅れ続けると、日本人飛行士が搭乗できなくなる恐れもある。(笹沢 教一)(読売新聞)
[8月27日2時6分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030826-00000213-yom-soci