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(回答先: エリー湖周辺で電流が逆流 投稿者 エイドリアン 日時 2003 年 8 月 16 日 20:08:42)
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米国北東部とカナダで14日に発生した広域停電の前、両国にまたがる高圧送電網で、電力の逆流と電圧低下が発生していたことが15日、米電力団体の調査で分かった。発電所の連鎖的な停止による大規模停電の原因となった可能性があるとして、注目されている。
北米電気信頼度協議会(NERC)のゲント会長が明らかにした。同会長によると、広域停電は五大湖の一つであるエリー湖の周辺の環状送電網「エリー湖ループ」に端を発した可能性が高い。この送電網は米国とカナダとの国境にあるナイアガラの水力発電所とミシガン州デトロイト、オハイオ州クリーブランドなどの都市を結び、ニューヨークの送電網ともつながっている。
NERCの調査によると、電力の逆流は停電が発生した14日午後4時10分ごろの約1時間前にクリーブランド付近の送電線で起こった。通常は電力の流れは東に向かっているが、まず30万キロワットの電力が西側に逆流、数秒後には50万キロワットが逆流し、電圧低下が発生したという。
特定の発電所や送電線の異常で電圧が低下すると、その影響を受けた発電所は電圧低下に伴う機器の損傷を防ぐため、安全装置の働きで送電を自動停止する。ゲント会長は「逆流により、数カ所の発電所の送電が失われた」と述べた。
数カ所の発電所の送電が止まった場合、周辺の発電所に電力需要が集中して負荷が高まり、発電所の安全装置が作動する。同会長は「すべては9秒間に起こった」と述べ、連鎖反応的に21カ所の発電所が送電を停止したとの見方を示した。AP通信は米電力当局者の証言として、最終的には約100カ所の発電所が送電を停止したと報じている。電力の逆流の原因は調査中だ。
NERCは1965年に同じ地域で発生した大停電を機に、電力各社が共同で設立した。現在は約5800万人に電力を供給する総延長約80万キロの送電線を監視している。
[毎日新聞8月17日] ( 2003-08-17-00:40 )