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5年連続で3万人を超えた自殺の主因の一つ「うつ病」が、子どもの間でも目立ってきており、さらに低年齢化しているとの指摘もあることなどから、文部科学省は9月に、5000人規模の実態調査に乗り出す。これだけ大規模な調査は国内初。子どものうつ病は、摂食障害や不安障害など合併症の背後に隠れていることも多く、実態がよくわかっていない。今回の調査で、抑うつ傾向の広がりや深さを調べ、予防法や、治療法など対策の確立につなげることを目指す。
子どものうつ病は、大人と違い、気分の落ち込みが時としてイライラ感や攻撃的な行動として現れる。また、頭痛や腹痛など身体症状を訴えることも多い。うつ病がこうしたことの陰になりがちのうえ、低年齢児は自分の症状をうまく伝えられないこともあって、周囲は気づきにくい。
調査にあたるのは、伝田健三・北海道大助教授(児童精神医学)らのチーム。児童、保護者、学校の同意が得られた札幌市内の小学1年〜中学3年の5000人に、気分などを尋ねる質問用紙を配って、抑うつ状態にある子の割合や、年齢や性別ごとの違いを分析する。
伝田助教授の所属する北大病院精神神経科には、95年から5年間で17歳以下が410人受診。そのうち、うつ病や躁鬱(そううつ)などの症状を含む気分障害と診断された子が111人を占めた。最年少は8歳だった。
そのうち、6割が摂食障害(41例)や、パニック障害・強迫性障害といった不安障害(24例)などを合併していた。不登校を理由に紹介されてきた場合が14例、うつ症状が原因で欠席が続いていたケースが51例あった。自殺未遂をした子もいた。
こうした実態を受け、5000人調査と並行して、北大病院で最近10年にうつ病と診断された17歳以下の児童・生徒200人を追跡調査する。発症年齢や成育歴、薬物治療やカウンセリングを受けたことによる症状の変化、再発率などを調べる。
伝田助教授は「子ども本人も親も気付かずに悩んでいるケースは多い。軽症だからと放置すると、大人になって再発したり、重症化したりする。今回の研究で実態を明らかにし、予防と治療に役立てたい」と話している。
(07/25 15:06)
http://www.asahi.com/national/update/0725/022.html