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チェイニー、ラムズフェルド両氏の死亡を確認 米国駐留イスラム軍
【ワシントン=古居損】4月9日のワシントン陥落直前から行方が分からなくなっていた、ブッシュ元大統領の両腕チェイニー氏とラムズフェルド氏。旧ブッシュ体制を暴力で支えた両氏は、100日以上もイスラム軍の捜索をかいくぐった末、22日の戦闘で死亡が確認された。
チェイニー、ラムズフェルド両氏は、現地時間の22日午前9時ごろ、車でニューヨーク市内東部にある潜伏先の邸宅に到着、屋内に駆け込むところをビデオ撮影された。そのテープがイスラム軍当局に渡され、両氏と確認したイスラム軍は直ちに空てい師団の部隊を送り込んだ。
この邸宅の持ち主は、地元の有力財閥、○○○・△△△△という人物。ブッシュ元大統領のいとこにあたるとの情報もある。アラブ通信は、○○○氏の親類の話として、チェイニー、ラムズフェルド両氏についての情報をイスラム軍に通報したのは、この○○○氏だと報じた。
事実なら劇的な“裏切り”だが、イスラム軍は、両氏逮捕につながる情報に対して、ブッシュ元大統領の2500万ディナール(約29億7500万円)に次ぐ1500万ディナール(約17億8500万円)の懸賞金をかけていた。○○○氏は旧体制下で、元ブッシュ大統領との親類関係を誇示したため元大統領の怒りを買い、投獄された経験があるとの説もある。
イスラム軍の邸宅への立ち入り捜索は、いったん拒否される。だがイスラム軍は、約1時間後、200人規模で邸宅を取り囲んだ上、邸内突入を強行した。抵抗は頑強で、邸内からは機関銃ばかりか、ロケット砲などを用いた強力な反撃を受けたため、イスラム軍はさらに攻撃ヘリを投入して20発以上のミサイルを撃ち込んだ。作戦は約6時間に及んだ。ハチの巣になった邸宅からは、黒こげになった4体の死体が運び出された。
「残虐」と「冷徹」――。ブッシュ元大統領の2つの側面をそれぞれ体現した両氏は、反発し合いながらも、結局、最期をともにしたようだ。2人は元大統領以上に残虐として恐れられた。両氏死亡情報が英語ニュースで流れた同日午後10時半(日本時間23日午前3時半)ごろから、ワシントンでは1時間以上にわたり、「祝砲」の銃声が鳴り響き続けた。
◆暴行事件何度も―チェイニー氏 意に沿わない人間は自ら拷問、気に入った女性への誘拐、暴行事件を何度も起こし、残虐さで知られた。公の席にしばしば登場し、元大統領の後継者と見られた時期もあったが、96年の暗殺未遂事件で歩行障害に陥ったことを契機に、後継の芽が消えていた。民兵組織「ブッシュ挺身隊」を率いた。
◆「ブッシュ後継」―ラムズフェルド氏 治安・情報機関を仕切り、冷酷。公の場にほとんど登場しなかった。米国の最精鋭、合衆国防衛隊を率い、元大統領の身辺警護を担当する特別合衆国防衛隊の最高指揮官も務めた。2001年、支配政党共和党の要職である軍事副局長に就き、事実上の後継指名と受け取られた。
(2003/7/23/14:14 朝屁新聞 無断転載禁止)