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「月曜評論」、植田信氏のスカル・アンド・ボーンズ探求
投稿 平成15年07月22日23時18分
太田龍の時事寸評
平成十五年(二〇〇三年)七月二十二日(火)
(第六百四十六回)
○「月曜評論」に、評論家、翻訳家植田信、と言う人が、「アメリカ学講座」
を三年来、連載して居り、このところこの人は、アメリカのインターネット
で、「スカル・アンド・ボーンズ」を発見して、その研究を公開して居る
ことは、既に論評した。
○「月曜評論」、平成十五年七月号、五十四頁以下。ここに、
ブッシュ大統領と、「スカル・アンド・ボーンズ − アメリカの外交
を左右するある”組織”の実体」(下)とある。
○ヘンリー・スティムソン(大東亜戦争中の、米国の陸軍長官)が実は、
スカル・アンド・ボーンズ会員であった、ことを発見したこの人は、
本当に、鬼の首でも取ったように大喜びして居る。
○この次は、
「ロックフェラー家とアメリカ外交評議会」を取り上げるそうだ。
○この人のやりかけて居ることは、まさしく、日本のエリート階級が
忌み嫌う、「陰謀理論」への進入を意味するがそんな仕事が果して
「月曜評論」誌の枠内に収まり切るのであろうか。
○「スカル・アンド・ボーンズ」について、
日本民族有志が、まっ先に読まなければならない古典は、
America's Secret Establishment.
An Introduction to the Order Of Skull and Bones.
By Antony C. Sutton
一九八三年、一九八六年、二〇〇二年
アントニー・サットン著
アメリカの秘密の体制
− スカル・アンド・ボーンズ結社研究序論 −
○なお、サットンは、昨二〇〇二年死去して居る
(一九二五年 − 二〇〇二年)
○巻末に、一八三三年から一九八五年まで、スカル・アンド・ボーンズ
の会員、全員の名簿が収録されて居る(一年に十五人ずつ)。
○長い間、スカル・アンド・ボーンズの会員は、WASP
(白人、アングロサクソン、プロテスタント)に限られて居たか、
その後、過去数十年、少々、そこに変化も見られる。
○一九八五年の会員十五人の中には、アジア系、と見られる会員が
三人(中国系、インド系か?)。
○日本人で、このスカル・アンド・ボーンズに選抜された者があると
は聞いて居ない。
○アントニー・サットン教授には、
「西側の技術と、ソ連の経済発展」(全三巻)、と言う大著がある。
○「スカル・アンド・ボーンズ」を多少でも深く理解するためには、
ヘーゲル哲学についての考察が必須である。
○しかし、ここでは、省略する。
○ヘーゲルが死去したあと、その学派は、
ヘーゲル右派
カール・フォン・リッター、他、
ヘーゲル左派
カール・マルクス
フリードリッヒ・エンゲルス
ハインリッヒ・ハイネ
マックス・シュチルナー
モーゼス・ヘス
へと分化した。
○「スカル・アンド・ボーンズ」は、ヘーゲル右派の系統に含まれる
と言う。
○サットンのこの初歩中の初歩の著作が、今後、日本民族好学の士に、
広く、読まれることを希望する。
(了)
●[注]
なお、現在入手可能な、二〇〇二年の版には、死去直前の著者サットン
の序文が附されて居る。