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<対北朝鮮外交>出る杭を撃つ、無能外務官僚
http://www.asyura.com/0306/bd27/msg/674.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 7 月 09 日 17:06:06:

 転載

「21世紀を解読する」第66号=2003年6月18日(水)
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 ◆<対北朝鮮外交>出る杭を撃つ、無能外務官僚
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 昨年9月17日の小泉(純一郎首相)訪朝を実現させた外務官僚、田中均(当時アジ
ア大洋州局長・現政治担当外務審議官)が、そろそろはじき出されそうだ。近いうちに
英国、フランスあたりの大使に発令されるだろう。
 田中の下で北東アジア課長(朝鮮半島担当)を勤めた平松賢司が7月1日付で米ハー
バード大客員研究員に出向し、後任に藤井新・中東一課長を充てる人事が決まった。平
松は田中均の懐刀として、小泉訪朝に伴う実務をとり仕切った人物である。
 <それ(小泉訪朝)を「秘密主義」とする不満が省内で高まったほか、外交路線問題
も絡んで超党派の「拉致議連」が二人(田中と平松の更迭を外相に要求していた>
 というのが、毎日新聞(14日付朝刊)が報じる「異動の背景」である。
 その後に
 <川口外相は13日、平松氏の人事について記者団に「更迭や処分ということは全く
考えていない」と述べ、通常の人事と強調した>
 とあるが、こういう文言はまるっきりウソである。「タテマエ」の名の下にウソを通
用させるのが、日本社会なのである。平松の人事が、田中均の敗北であることは間違い
ない。
 この事態に至るまでの新聞記事を拾うと、まず5月31日付毎日新聞朝刊の
 <北朝鮮政策/政府内に「対話」「圧力」で深い対立>
 がある。
 以下、お読みいただこう。
 <小泉純一郎首相が日米首脳会談で表明した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対
する「対話と圧力」政策をめぐり、政府内で混乱が続いている。対話重視から、北朝鮮
の出方次第では「強硬な措置」も取ることへ比重を移す新方針。「圧力」という言葉を
使うかどうかをめぐり、首相官邸・外務省内で激しい対立があった。騒動の舞台裏を検
証した。【及川正也、高安厚至、白戸圭一】

 ◇外務省内の足並み乱れ下地に

 28日の衆院予算委集中審議。「対話と圧力」に関する小泉首相の答弁は歯切れが悪
かった。

 「日本だけでは効果も限られている。米国、韓国、中国、ロシアからの圧力というか、
働きかけ、国際社会からの圧力というか、働きかけが必要だと思います」

 聞いていた外務省の幹部は「政府内の対立が尾を引いているな」と感じた。

 大型連休谷間の5月1日、外務省の茂木敏充副外相室。幹部が集まり、米朝中の3カ
国協議で北朝鮮から飛び出した「核保有」発言などが検討に付されたが、議論は思わぬ
方向に向かった。

 茂木副外相「アジア大洋州局はもっと情報を共有したらどうか」

 海老原紳北米局長「私は半年前から、ずっと言ってきた」

 小島高明国際情報局長「情報は上げているが、アジア大洋州局からは何も言ってこな
い」

 北朝鮮問題を担当するアジア大洋州局の「秘密主義」を糾弾するかのような険悪な雰
囲気だった。昨年9月17日の日朝首脳会談を極秘裏に準備した田中均氏(当時、アジ
ア大洋州局長。現外務審議官)への不満がくすぶる省内の空気が「一気に爆発した」(同
省幹部)といえる。

 連休明けの5月7日、竹内行夫外務事務次官が関係局長、課長を自室に招集。林景一
条約局長が「北朝鮮が使用済み核燃料棒の再処理を終えたのは問題だ。何か言うべきだ」
と「圧力」論の口火を切ったが、この場では「北朝鮮が言っているだけ。確認できない
以上、慎重にすべきだ」という意見が勝った。

 流れが変わったのは、翌8日、川口順子外相、茂木副外相、矢野哲朗副外相に政務官
も加わった首脳会議だった。茂木副外相が「対話だけではだめだ。圧力も必要だ」と主
張し、慎重姿勢の川口外相を押し切った。

 金正日総書記につながるとされる独自の外交ルートをもつ田中氏は、交渉当事者とし
て「北朝鮮を下手に刺激すれば暴発しかねない」という思いが強い。日本の対北朝鮮外
交は過去半年、田中氏に象徴される対話路線に軸足を置いてきたが、膠着状態が続く中、
強硬派が次第に勢いづき、対話重視派の声はかき消されたかにみえた。

 ◇米国務次官補発言で再燃

 日米首脳会談の1週間前の16日、海老原北米局長と藪中三十二アジア大洋州局長が
首脳会談の最終調整のため渡米した。ホワイトハウス高官との会談が目的だったが、米
国務省で顔見知りのケリー国務次官補から「抗議」を受けた。

 「ミスター田中が来たが、いまさら何を言っているのか。そんなことを言っている場
合じゃないだろ」

 海老原氏らは面をくらった。田中氏は海老原氏らがケリー次官補と会談する前日の1
5日、アーミテージ国務副長官とケリー氏に「北朝鮮を刺激しない方がいい」と持論を
ぶつけていたからだ。田中氏の極秘の訪米は「首脳会談の事前調整」だった。

 これがしこりとなった。22日、米国に向かう政府専用機内での食事をとりながらの
打ち合わせでの激論につながった。

 機中では首相、安倍晋三官房副長官、田中、海老原両氏が向かいあった。海老原氏は
「ケリーに言われたんだが」と訪米時の経緯を説明すると、安倍氏は「それはおかしい」
と同調した。しかし、田中氏は「『圧力』は使うべきではない」と執ように食い下がっ
た。

 直前の会議で「圧力」をめぐる溝は埋まらなかったが、日米首脳会談で首相は「圧力」
に言及した。ところが、これを公表するかどうかで再び議論になった。「公表せず」の
立場の田中氏の意向を反映し、記者説明用の応答要領にはこの表現はなかった。

 これに激怒した安倍氏は「自分の責任で公表する」と判断。首相にも事後報告すると、
首相は「それでいいよ」と応じた。「対話と圧力」は、首相の最終判断で日本政府の方
針として認知された。

 ◇首相は「ダブルスタンダード」

 対話重視派と圧力派の確執は初めてではない。昨年10月、日本人拉致被害者5人が
帰国した際にも、5人を北朝鮮に戻すか、日本に留めるかで田中氏と安倍氏がバトルを
展開した。

 福田康夫官房長官は田中氏の手腕を認めて擁護した。強硬な安倍氏に川口外相は距離
を置いた。しかし、結局、首相の判断は「戻さない」に傾き、決着した。外務省内には
「これが今回の『圧力』問題の伏線となっている」(幹部)との見方が一般的だ。

 ただ、「対話と圧力」の方針は定まったものの、その内容については政府も具体的な
政策は示していない。対話、圧力両派とも、日米韓が連携し、外交的努力により多国間
協議を通じて平和的解決を図る、という基本方針では一致している。

 海老原氏ら外務省幹部は数度の訪米のたびに「先制攻撃はだめ」と日本政府の立場を
伝えた。だが、米側は「北朝鮮は核放棄する考えはない」と繰り返した。

 「日本が融和派の韓国に寄れば米国が孤立し、北朝鮮の思うツボ」というのが圧力派
の論理だ。かといって、圧力派も経済制裁は時期尚早であり、麻薬密輸など使える圧力
は限られているとみている。一方、福田長官や川口外相ら対話派は現行法による規制強
化は当然であり、平和的解決の従来方針に変更はないとの立場だ。

 首相は「圧力」の必要性を説きながら、基本方針は変わらないという両派に足場を置
く「ダブルスタンダード」の姿勢をにじませる。>
 拉致被害者5人を北朝鮮へ帰すか否かでの問題で、田中と対立したのは安倍晋三だっ
た。その後、政界は「安倍応援団」一色になった。そして米国もまた、「核保有」表明
をきっかけに対話路線を捨てた。田中は結局、政界と米国を敵に回してしまったのであ
る。
 外務官僚は、「長いものには巻かれろ」という発想だとか、御殿女中的行動様式だと
かいわれる。外交・安保はそもそも、「信じられるのはパワーだけ」という世界である。
「力ある者を頼る」のは当然なのだから、「長いものには……」「御殿女中」となる。
 そして日本の外務官僚がごまをする相手は、国内では与党の政治家であり、国外では
米国である。政治家にゴマをするのは保身のためである。米国にゴマをするのは、外務
省内の「大勢」につくためだ。日本の外交は、トータルに米国依存なのである。情報で
さえも、米国務省からおこぼれをもらってようやくしのいでいる。だから「独自外交」
など遠い夢なのである。
 こういう御殿女中的な外務官僚の中で田中均は、ともかく小泉訪朝という「仕事」を
やり遂げた人物である。当然のことながら小泉や福田(官房長官)の評価は高く、本省
NO2の政治担当外務審議官に昇格した。
 しかし日本の組織では、「出る杭は打たれる」のである。その格言どおり、「出ないこ
と」を心がけ、ついには出る能力を失ってしまった人間たちが、衆を頼んで出る杭を打
つ。
 毎日の記事中に出てくる5月1日の幹部会での「アジア大洋州局はもっと情報を共有
したらどうか」という茂木副外相の発言は、おそらく外務官僚の誰かが茂木に言わせた
のであろう。無能官僚たちによる田中均つぶしは、その言葉をきっかけに攻勢に転じた
のである。
 小泉の支持を失った田中均は、単なるハズレ外務官僚にすぎない。そのうち田中はず
しの異動が行われるはずだ。
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