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アメリカで進む富の2極化という現象
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投稿者 古いライター 日時 2003 年 7 月 09 日 00:13:55:

(回答先: Re: はい。 投稿者 fulumine 日時 2003 年 7 月 09 日 00:06:34)

「(大統領に就任した)二年半前に(クリントン政権から)不況を引き継いだ。だが、歴史的な減税法案を二度成立させて、景気を上向かせた」【産経】


アメリカで進む富の2極化という現象 MSNジャーナル
http://journal.msn.co.jp/articles/nartist2.asp?w=310211

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【ニュース・ウオッチ】アメリカで進む富の2極化という現象(SLATE)
2003年7月2日

貧しくても頑張ればリッチになれる―――。米国社会の原則とされてきたアメリカンドリームが揺らいでいる。「富の移動」が確実に減ってきているのだ。持てる者はますますリッチに、持たざる者はます ます貧乏に、の時代がやってきたようだ。

アメリカ社会の原理原則はこうだ――どんなに貧しい人でも、富豪に成り上がることができる。
この夢をかなえることができるのは、アメリカだからこそ、と人々は考えてきた。
一つには、米政府が「富の移動」を後押ししてきたことが上げられる。広く公教育の機会を与え、移民に門戸を開き、特許や知的財産を厳重に保護することで、富を築く道具と励みを人々に与えてきた。また、長子相続の廃止や反トラスト法、不動産税などによって、ある世代が築いた富や地位が永久的に受け継がれないような制度を設けてきた。その結果アメリカでは、富が作られては消える歴史が繰り返されてきた。経済学者としては珍しくウィットに富んだヨーゼフ・シュンペンターの言葉を借りれば、「社会の上層階級はいつも満室のホテルのようなもの。客であふれているが、その顔ぶれは毎回変わる」。
近代の正統派の経済学者はこの移動性の原理がお気に入りで、収入の不均衡は問題ではないという主張を裏づける理由としてよく引き合いに出す。
たとえば、今の大学生は収入がほぼゼロだから貧困層に部類されるが、15年後にはかなりの高収入層に属するはずだ。一方、現役で働いている人たちは、いま高収入を得ているとしても、退職して年金で暮らすようになれば収入は激減するかもしれない。大統領経済諮問委員会のグレン・ハバート前委員長が、「個々の納税者に対する税改革の効力は、1年間の収入だけでは計れない」と、2003年の大統領への報告書に記しているのはそのためだ。多くのエコノミストが、「減税によって恩恵を受けるのは一部の層にすぎない」という見方に反論するのも、富の移動を考慮してのことだ。


●「収入の階段」を上り下りしなくなるとき
実際、ハバートが言うように、ブッシュ政権の減税案を享受できる上位1%の人たちの顔ぶれは、2010年にはまったく変わっているだろう。彼らもそのときに恩恵を受けることになるはずだ。ハバートはリポートの中で、2001年に行われた減税が1987〜1996年の間に実施されていたと仮定し、人々の収入がいかに変化したかを示している。それによれば、10年の間に半数以上の納税者が階層を移動している。28%がより高い課税率の層に移り、26%が低い層に移っている。
だが、人々が「収入の階段」を上り下りしなくなったときはどうするのか。連邦準備銀行(ボストン)のエコノミスト、ジェーン・カッツとキャサリン・ブラッドベリーは、リポートの中でこれについて論じている。そして得た結論は、アメリカ社会の原則を覆すものだ。
全米の家庭を世帯収入に応じて5つの層に分類し70年代〜90年代を比較したところ、最初の20年間は移動が行われていたが、90年代には移動は「顕著に減っていた」という。「90年代の終わりには4割の家庭が90年代の始めと同じ層に属していた。移動がない世帯は70年代には36%、80年代は37%だけだった」
移動の減少は、最も貧しい層と最も富裕な層で特に目立つ。70年代には最貧困層の49.4%が70年代の終わりにも同じ層にとどまる一方、24.5%が上の階層に移動した。しかし88年から98年を見ると、53.3%が最貧困層のままで、上に移動したのは23.6%しかいなかった。70年代の始めに最上層に属していた世帯で、10年後も同じ層を維持していたのは49.1%。この割合が、90年代には53.2%に増えている。70年代に最上位層に属していた人たちの72.8%は10年後も上位2つのグループのどちらかに属していたが、90年代にはこれが79%になっている。
貧富の格差が広まり――すでにそうなっていることは誰もが認めるが――富の移動が減ると、米社会の流動性が失われ、階層社会が形成されることになる。つまり、「30年前と比較すると、貧しい家庭はより貧しく、金持ちはより金持ちになり、その状態を維持している」のだ。
富裕層への増税が行われた90年代に不均衡が拡大し、富の移動が失われたことを忘れないほうがいい。大幅な利下げや不動産税の段階的廃止、配当税の減税をうたうブッシュ政権の経済政策は、よりこの傾向を拡大するものだ。シュンペンターの別の言葉を借りれば、アメリカ社会は「創造的破壊」から、「創造的保護」へと向かっている。
金持ちたちは、政府を利用して自分たちの富の安泰をはかる方法を学んだようだ。
(翻訳:MSNジャーナル編集部)
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