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第一部:日本の未来エネルギー「メタンハイドレート」
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2002年3月世界のエネルギー地図を一変させる実験に、日本が大きく貢献し、実際にメタンガスの抽出に成功しています。国内では、小さい記事しか報道されませんでしたが、、世界の海洋学者やエネルギー専門家のあいだでは「スプートニク以上の衝撃」というような大快挙だったようです。
それは「未来のクリーンエネルギー源」と期待されているメタンハイドレートを、日本主導で、カナダの永久凍土マッケンジーデルタ地帯から掘削・抽出する事に成功したことです。この実験は 日本・カナダ・アメリカ・ドイツの政府機関や石油、天然ガス関連会社、大学や研究所が参加して、国際的な共同プロジェクトとして実施されたものです。まさに日本の技術力の底力を世界に見せつけたといえるでしょう。
この実験で鍵を握るのは、メタンガス分子と水分子から成るシャーベット状のメタンハイドレートから、いかに安全にメタンガスを分離させ取り出すかとい技術です。カナダでの実験に係わった日本の資源エネルギー庁によると、深さ1200メートルの抗井(こうせい)を三本掘削し、地下約910メートルにあるメタンハイドレート層に温水を循環させ、地下でメタンハイドレートを分解させました。その際発生したメタンガスを循環水とともに地上で回収したということです。
この取り出したメタンガスを水と水素に分解して、その水素を燃料電池に使えばエネルギー効率は格段にあがります。それも無尽蔵です。石油・石炭による火力発電のエネルギー効率を考えると、水蒸気の温度はせいぜい100-110度C、それで発電タービンをまわすわけですから、その燃焼温度(1100度C)の十分の一しか変換できていません。原子力発電も核爆発を黒鉛やカドニウムによって抑制し約300度Cでゆっくり爆発させるのですが、これも水蒸気でタービンをまわして発電するので効率は三分の一です。
メタンを分解した水素で発電し、燃料電池に貯めておけば見事なエネルギーサイクルができあがります。それも石油から脱却したクリーン・エネルギーが利用できるわけです。
この実験成功に日本の提供した技術が大きく貢献したということは、日本の将来にとって極めて画期的なことですね。なぜなら、日本周辺の海底にはこのメタンハイドレートがほぼ無尽蔵に眠っているといわれるからです。一説では、日本のエネルギー需要の1600年分を満たしてあまりあると言われています。これを商業利用出来るようになり、さらに超伝導送電技術が追いつけば、我が国はクリーンエネルギー時代の資源大国に変身できることも夢ではありません。
なにしろメタンハイドレートは燃焼時の二酸化炭素の排出量が、現在の石油や天然ガスに比べると格段に少ない(三割減少)からです。それゆえ、アメリカをはじめ世界各国がこの海底資源の活用につながる技術開発に凌ぎを削っています。その開発レースで、我が国が、一歩ぬきんでたわけですからね。
ただ残念なのは、日本単独でも開発出来たのに、なぜカナダで国際的な共同プロジェクトとして位置づけられたのかが気になります。いつも地球規模の環境変化に対応するためには日本単独ではいけないと言う名目になりますから・・・
海洋科学技術センターでは海底下7000メートルまで掘削できる世界最高の地球深部探査船「ちきゅう号」の開発を同時に進めています。2005年には完成する予定です。これを投入すれば深海底でのメタンハイドレート調査は飛躍的に進歩する筈です。さらに、その採掘に伴う海底エコロジーへの影響力を明らかにする上で、世界最速の解析ソフト「アース・シュミレーター」(▼)が威力を発揮します。
この装置はスーパーコンピューター640台を高速ネットで接続し、1台のコンピューターのようにして利用するもので、日本政府の資金を利用してNECが開発したものです。この分野でトップだったIBMのシステムでは1秒あたりの演算能力は7兆2260億回でしたが、NECのシステム(▼▼)では1秒あたり35兆6100億回もの演算能力があることが、米テネシー大学の研究グループによって認定されました。実に5倍の能力です。実際の活用現場では「アメリカの最速のコンピューターを20台以上組み合わせたよりパワーがある」との評判です。実際クレイ社のスーパーコンピューターは2002年度の販売実績はゼロになってしまいました。あの貿易摩擦のころがなつかしいですなあ。
裏話ですが、NECが活用した今回の演算方法は、何とセイモア・クレイというクレイ社の創業者の生み出した手法であったことが世界をさらに驚かせました。クレイ社が旧式だといって見向きもしなかった演算方法を採用したわけですからね。これもコンピューター業界では「スプートニク以上の衝撃」だそうです。
▼日本の『地球シミュレータ』で再び活性化した世界のスパコン開発
http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20021219301.html
▼▼世界最速のNEC製スパコン『地球シミュレータ』で気象予測
http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20020709301.html
さてここからです。
日本独自の技術開発が戦略が間違っていなかったことを世界に証明する格好のチャンスが訪れました。今、日本に必要なものは、ユダヤの筋書で作られた北朝鮮の影に怯えてパトリオット迎撃ミサイルを購入すること(アメリカのAMD構想)ではなく、また自衛隊の強化のための憲法を改正することでもなく、本当の愛国政治家であった第二の田中角栄を、我々が選ぶことです。
ユダヤ・石油メジャーに挑戦して破れたとはいえ、その影響力は彼らの肝胆を寒からしめた筈です。ユダヤ欧米帝国主義国家 対 アジア中近東四国同盟(日本:田中角栄、韓国:朴正煕、中国:周恩来、サウジアラビア:ファイサル国王)に、オーストラリアのホイットラム首相が加わり新エネルギー同盟ができあがりました。当時オーストラリア北部で300万トンと推定されるウラン鉱が埋蔵されていることがわかり、民族自立路線をとる労働党政権のホイットラム首相と組んでウランの安定供給を謀ろうとしたわけです。
結果はご存じの方もあろうかと思いますが、最悪の事態をまねくことになりました。
1974年8月15日韓国:朴正煕大統領は暗殺され、1975年3月サウジアラビア:ファイサル国王も暗殺、1975年11月オーストラリア:ホイットラム首相はイギリス本国から派遣された総督によって首相を解任されてしまいました。
我が国の田中角栄失脚のシナリオとして、第一弾、ウラン供給密約のオーストラリア訪問から帰ったその直後に、CIAに資料提供を受けた立花隆が田中角栄金脈暴露として「文芸春秋」に発表。第二弾として「ロッキード社のトライスター売り込み工作事件」が仕掛けられ、1976年7月27日ユダヤの筋書に添って、東京地検は田中角栄を逮捕しました。これらは皆さんの知るとおりです。
過去の二の舞を踏まぬよう慎重に、かつ大胆に決断していただきたいと思います。
参考 引用 朝日新聞 2002年6月26日社説
メタンハイドレート 豊富な「燃える氷」採掘手探り
http://www.asahi.com/science/special/ondan/020626.html
北緯69度、カナダ北西部の永久凍土地帯。3月8日未明、マッケンジーデルタと呼ばれる場所の試験井で火がともった。地下深いメタンハイドレート層から人類が取り出したメタンが、初めて燃える瞬間だった。
温暖化を防ぐには、化石燃料を使うにしても、よりクリーンなものに移行する必要がある。その最有力候補は天然ガスの主成分で都市ガスに使われるメタン。
同じ熱量を得るのに、二酸化炭素(CO2)の排出が石油より約3割少ない。水素を分離し、燃料電池にも使える。
水分子がメタン分子を取り囲んでシャーベット状になったのが、「燃える氷」といわれるメタンハイドレート。70年代以降、世界中の海底で見つかった。天然ガス層の「ふた」の役目も果たしており、不用意に掘るとガスが噴出すると考えられていた。
「資源」としていち早く目をつけたのは日本だった。世界の推定資源量は、天然ガスの究極可採埋蔵量に匹敵する約400兆立方メートル。おもに大陸棚に分布し、四国沖にある南海トラフや北海道沿岸など日本周辺だけで、現在の天然ガス国内消費量の100年分にあたるといわれる。利用できれば、日本は資源大国になる。
石油公団は99年から00年にかけ、天竜川河口から約50キロ沖の水深950メートルの海底を掘った。300メートルほど掘ったところでハイドレートを含む砂の層を見つけた。ガスの噴出はなかった。
「地質中のメタンとしては異常な高濃度。ある程度広がりがあれば、安定してガスを生産できる。前向きに資源開発を進める価値はある」と松本良・東京大教授(地質学)。
マッケンジーデルタの試験井も日本主導の国際共同研究だ。深さ約900メートルのハイドレート層に温水を流し込み、メタンだけを地表で回収できた。
とはいえ、難題もある。メタンハイドレートの挙動はまだよく分からない。メタンはCO2の20〜50倍も強い温室効果がある。扱い方を間違ったり、自然のバランスが崩れたりしたら、大量に大気中に出てしまう。約5500万年前、海底から大噴出したメタンが温暖化を促し、海中生物が大絶滅したとの説もある。
大垣一成・大阪大教授(化学工学)は、大気中のCO2をハイドレート層に注入し、メタンを取り出したあとの空間にCO2を閉じこめる方法を研究中だ。メタンよりシャーベット状になりやすいCO2の性質を利用する。「取り出したメタンは燃やさずに水素を分離し、燃料電池などに使う。分離工程で出てくるCO2はためておいて地中に戻す。燃焼によるCO2放出はないので、温暖化を抑制できる」と大垣さん。
日本は昨年、16年計画でメタンハイドレートの国家プロジェクトを始めた。
石油公団石油開発技術センターの米沢哲夫マネージャーは「チャレンジすべき課題だが、うまくいっても商業化は20年後。経済性に大きく左右されるだろう」と話す。(安田朋起)2002/06/26
▼メタンハイドレート開発計画について
http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e20205bj.pdf