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【ローマ=秦野るり子】イタリア下院は18日、首相や国会議長ら政府・議会トップ5人に対し、現職にある限り、彼らを対象とした犯罪訴追手続きは凍結されるとの特権を与える法案を賛成多数で可決した。
同法案は既に上院を通過しており、チャンピ大統領の署名を受けて発効する。
同法案は、贈賄事件の被告の座にあるベルルスコーニ首相の裁判を凍結するため、与党・中道右派連合が提出していたもので、イタリア国内では「裁判妨害法」と揶揄(やゆ)されている。司法からは、「違憲」の声が早くも上がっている。
特権を与えられるのは、大統領、首相、上下両院の議長、憲法裁判所長官の計5ポスト。何らかの容疑が浮上しても、任期が終わるまでは訴追手続きに入らず、このポストにある者を被告とする裁判が始まっている場合は、裁判を任期終了まで凍結する。
ベルルスコーニ首相は、政界入り前の1985年、国営食品企業の民営化を巡り、裁判官に賄賂(わいろ)を贈ってライバル企業による買収差し止め判決を引き出そうとしたとして贈賄罪に問われた。現在、ミラノ地裁で係争中で、近く有罪判決が出るとの予測が出るまで追い詰められていた。
イタリアは7月から半年間、欧州連合(EU)議長国になる。今回の“裁判妨害”法は、首相が欧州の指導者として脚光を浴びているさなかでの有罪判決を回避しようとの苦肉の策だ。
(2003/6/19/13:56 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030619i503.htm