現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ27 > 407.html ★阿修羅♪ |
|
■□■2003年06月01日(日)■□■
6月の声を聞いた途端、イスラマバードも39℃と夏らしくなった。
今までの白っぽい空が急に青空となり、外で植木を刈り込んだりするのにも息苦しい。とは言え、1年中で1番暑い6月になったというのに、まだ39℃だ。とにかく今年(5月)の涼しさは新記録に違いない。世界一美味しいといわれるパーキスターン・マンゴーの味は暑さに左右されるから、どんな具合かと気にかかる。などと、やはり20年以上にわたってパーキスターンやインド、アフガニスターン関係の調査研究をしている友人と四方山話…。
友人とは日曜毎に、パーキスターンを取り巻く周辺国との国際関係を勉強?するのだが、本日の話題の中心はアフガニスターンの某大臣の処世術から学ぶべきこと、そして日本におけるアフガン人の難民認定についてであった。
事務所の大住が怒り狂うのは、この夏場の忙しい時に相手の都合も考えないで電話をして来、長々と質問をする大阪の某人権団体。「メールやFAXなら後で返事をする時間的な余裕もあるのに、いきなりの電話は暴力だ!おまけに自分たち(あるいは団体)は困っているアフガン人を助けている善意の人間という驕りが何処かにある。」というわけ。
オバハンと国際関係の専門家は、アフガニスターンの現状からアフガン人(ハザラ人シーア派)の難民認定は不要!!と考える。
1. カナダなら難民申請をしてから6ヶ月で認定される。日本に比べると難民認定が緩やかなカナダへ何故、行かないのか?
2. ハザラ人でシーア派というだけで迫害され、帰国したら殺されると信じている、現地を知らない日本人は単純過ぎる。ハザラ人の男性(20代〜40代)の人口は約50〜60万人として、ハザラ人でシーア派であるというだけで迫害され、殺されるというのなら、いったい何万人のハザラ人が毎日殺されることになるのだろうか?
3. 公式行事より、会社の仕事より、家族(一族郎党、友人の)きずな最優先の彼等が、タガが外れて自由になり過ぎている現政府の下で、自分の家族と連絡が取れない?生死も判らない?などと言いたてる人の話を鵜呑みにするな!彼等は必ず一族郎党、友人の動向には神経を尖らせている(娯楽が何もない彼等のうちでは、知り合いの動向を話し合うのが最大の娯楽。早い話が、「お宅のネコチャン元気ですか?」という会話まであって、他人の動向には非常に詳しい)。だから、何の情報もないということなどはあり得ない。
4. 現在のアフガン政権の中では、タリバーン政権を倒した功績により、ハザラ人は恩賞人事で優遇されており、ハザラ人だからと小さくなっている人は少ない。オバハンの友人(ハザラ人でシーア派)の中にはタリバーンから指名手配になり、懸賞金がかかっていたのもいるが、早々と帰国、家族とともに普通に暮らしている。「懸賞金首」の友人だけではなく、知り合いたちは生き延びるために10年余におよぶムジャヒディーン暮らしを続け、戦闘によって多くの人を殺してもいるだろう。しかし、その彼等が普通の生活に戻っていることを思えば、「帰国すれば殺されるから、日本で難民指定を受けて暮らしたい」というのは、個人的に何か悪いことをして恨まれ、命を狙う「仇」がいるのではないか?と、オバハンはアフガニスターンの一般常識から考えざるを得ない。それでなければ、お人好し国民が住む日本で旨い生活をしようと考えている、ご都合主義者でしかない。
5. オバハンは、カーブル・ハザラ地区の真ん中に住んで1年半になるが、周辺でで殺人が起こったことを知らない。確かにタリバーン時代に比べて、また新アフガン政権が出来た直後よりは治安が不安定かもしれない。しかし、毎日毎日ハザラ人でシーア派というだけで人が殺されたり、迫害されている例をオバハンは知らない。
6. 昨年は200万人以上の難民が帰国、今年も200万人からが帰国するという。本当に危険なら、そんなに危険な国へ国連などが真剣に難民を還そうとするものか!
10年も前のことになるが、長年ウチで働いていたアクバル(アフガン人)が、子供の教育とより良い生活を目指してヨーロッパへ行きたいと相談して来たとき、彼をヨーロッパで政治亡命の難民として受け入れてもらうために、オバハンはアクバルに対して何枚かの脅迫状を書いた!脅迫状などがあれば、「アフガンで命を狙われている。政治亡命者として直ぐに認定されるから」と。
本当に命を狙われている人もあるだろうが、どうしても帰国したくないというのなら「難民認定申請」などをせず、難しくても正式に日本のビザを取って正々堂々と就労(あるいはビジネス)をすれば良い。
日本からアフガンが遠すぎるとはいえ、まったく、日本人のモノ知らず、人権擁護団体の「善意ある活動」には呆れる。いろいろな疑問を感じて、節度のある問い合わせには大住もオバハンも丁寧に応対する。しかし、この間などは、「ブッシュを告発するので、アフガニスターンでのアメリカの罪状を述べて欲しい、裁判の時に日本へ来て証言して欲しい!」という呆れるような依頼があった。
呆れる話はまだまだあるし、書き出したらキリがない。
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nippagrp/tushin10.htm