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ピュリツァー賞事務局(米コロンビア大学内)は11日、32年にソ連からの報道で同賞を受賞したニューヨーク・タイムズ特派員ウォルター・デュランティ記者(故人)について、スターリン政権下の暗部を意図的に報道しなかったなどという指摘を受けたことをきっかけに、賞の取り消しを含めた見直しを進めていると明らかにした。
デュランティ記者は22年から41年までモスクワ特派員を務めた。29年にはスターリンとの単独インタビューにも成功し、一連のソ連報道でピュリツァー賞を得た。同記者の報道は、33年にソ連を承認したルーズベルト大統領の外交にも影響を与えたとされる。
だが今年になって、本部をニューヨークに置くウクライナ系米国人協会が「一連の記事はスターリン政権のプロパガンダにすぎなかった」などとして、取り消しを求める動きを起こした。
同協会によれば、32年から33年にかけウクライナで進められた、強制的な集団農場化の失敗で100万単位の人が餓死した出来事について、同記者は知っていたにもかかわらず、「飢餓などない。そうした報道はどれも悪意に満ちた誇張だ」などとする記事を送っていた。飢餓から70年の節目を期して協会は賞の取り消しを求めた。
デュランティ記者については、90年にも英国人作家による「スターリンの代弁者」という伝記で、同政権との癒着が指摘されている。同賞委員会はこのときも対応を協議したが、全会一致で不問に付した。
同賞事務局長のシグ・ギスラー氏は朝日新聞記者の取材に「結論を出す期限は決めていない。指摘は重大だとの認識だが、受賞は今とは異なる時代に、異なる世界状況の下で判断された。(取り消した場合の)余波も考慮しなくてはならない」と回答している。 (06/12 11:05)
http://www.asahi.com/international/update/0612/008.html