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総務省は5日、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)について、
首長が独自の判断で不参加を決めることはできないとする見解をまとめ、都道府
県と政令指定都市に通知した。
長野県の田中康夫知事に住基ネットからの離脱を求めた同県本人確認情報保護審
議会の報告書に反論するため、同省が作成した。
通知は住基ネットについて「堅ろうに守られた極めて安全なシステムで、コンピ
ューターウイルスが都道府県のシステムや全国センターに侵入することはない」と
強調している。
市区町村長や都道府県知事が住基ネットに参加しないことを決められるかどうか
に関しては、「住民基本台帳法の規定で本人確認情報に対する危険性が現実化した
時、住基ネットと一時的に接続しないことはあり得るが、この規定を独自に解釈
し、参加しないことはできない」としている。
これに関連して、片山総務相は5日、総務省で田中長野県知事と会い、「住基ネ
ットはファイアウオール(不正侵入を防止するためのコンピューター)などの仕組
みを取っており、(情報漏洩などの)心配は全くない。市町村の共同のネットワー
クであり、県にはそれをまとめていただく」と離脱しないよう求めた。田中氏は
「市町村や審議会、条例を勘案して考える」と明言を避けた。
(2003/6/5/21:18 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20030605i212.htm