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(回答先: MicrosoftのSmart Personal Objects(SPOT)腕時計の詳細、間もなく発表 ZDNNニュース 投稿者 小耳 日時 2003 年 6 月 04 日 12:13:06)
「International CES」で基調講演を行ったBill Gates氏は、COMDEXでの“公約”通り、ネットワーク対応
の小型デバイス「SPOT」の詳細について語った。また、Windows Media対応のポータブルメディアデバイス
「Media2Go」などもアナウンスした
米ラスベガスにおいて、家電製品の総合展示会「International CES」
が始まった。航空機自爆テロの影響で来場者が伸びなかった昨年とは異
なり、今年は最盛期のCOMDEX/Fallを上回る規模に達している。
そんなCESの基調講演でトップバッターを務めたのは、
COMDEX/Fallと同じBill Gates氏である。Gates氏の講演は、基本的に
昨年のCOMDEX/Fallを踏襲したものであったが、話題の中心はもちろ
んPCではなく、Gates氏がSmart Deviceと呼ぶ一連のネットワーク対応
デバイスである。
Smart Deviceには、たとえば昨年のCESでGates氏がコードネーム
「Mira」として紹介したSmart DisplayやPocketPC、Smart Phoneなど
が含まれる。基調講演脇には、そのほかにもWindows CE.NET採用のミ
シン(600以上のステッチパターンを使いこなし、ネットで型紙をダウン
ロードして作り方を表示、ミシンの設定を半自動的に行うなどのネット
サービスと統合されているらしい)や、ゲーム感覚でエクササイズを楽
しめるエアロバイクなどもあった。
CESで展示予定のSmart Displayが並ぶ
CE内蔵のネット対応ミシン。USBなどの装備もある
しかし今回の注目株はと言えば、COMDEX/Fallで発表され、CESで詳細について説明すると話し
ていたSPOTに違いない。SPOTとはSmart Personal Object Technologyのこと。SPOTは小型のネッ
トワーク対応デバイスで、ネット経由でWebサービスを受けるための最小単位になるとアナウンスさ
れていた。
SPOTはJava対応デバイスのように、コンパクトなアプリケーションを共通化されたバイトコードで
ダウンロードし、ネットワーク経由で様々な情報を受信、ユーザー向けインフォメーションの出入り
口として利用する技術である。Gates氏によると「パーソナライズが可能であることは、SPOTの重要
なポイント」と話す。というのも、SPOTはユーザーが使いこなす類の機械ではなく、必要な最新情報
を常に持ち、必要なときに参照するためのデバイスだからである。
SUUNTOのSPOTを手にするGates氏。シアトルの渋滞情報をいつも受信しているとか
SPOTのアプリケーション一覧。Webから利用するサービスをパーソナライズする
ユーザーはWebブラウザからSPOTのWebサービスにアクセスし、SPOTで利用できるアプリケーシ
ョンを選択、カスタマイズしておくと、自動的にワイヤレスでSPOTの中に最新情報が送り込まれる。
例えばニュース、天気予報、渋滞情報、試合結果、インスタントメッセージ(受信のみ)、スケジ
ュールなどのインフォメーションが、ネットに接続できるタイミングで自動的にSPOTの中に入ってく
るのだ。もちろん、ユーザー自身が選んだ条件に従ってである。
メッセージの配信は「Microsoft DirectBand」と名付けられた技術が用いられるが、これはFM放送
を用いてデジタルデータを暗号化し、セキュアに配布するためのプロトコルだ。基調講演の中ではFM
放送のサブキャリアを用いているのか、米国で始まろうとしている地上派デジタルFM放送を用いたも
のなのかはわからなかったが「すでに存在するインフラを用いてサービスを受けられる」(Gates氏)
点が重要。同時に米国での配信パートナーも発表されていた。
またSPOTのハードウェアは非常にシンプルだが、「初代IBM PCの数倍の能力(Gates氏)」があ
るという。SPOTの技術パートナーとして、National Semiconductorがチップを提供することがすで
に発表されていたが、そのチップには25MHzのARMコアと512Kバイトのメモリが統合されている。
次にSPOTのフォームファクタだが、時計への組み込みを中心に考えているようだ。将来的には
SPOTが他分野でも利用されていくことになるだろうが、当初は腕時計を中心とした製品で採用され
る。製造パートナーはFOSSIL、SUUNTOに加え、日本のシチズンもSPOT対応デバイスを提供す
る。
腕時計型のSPOT
製造パートナーには3社が名乗りを挙げた
SPOTの出荷準備はすでに進められており、来月には米国でテスト販売が行われ、今秋には正式サー
ビスとともに全米で出荷されることになる。Gates氏は以前から「指先に情報を」というコンセプトを
繰り返し話してきたが、SPOTはそれを具現化するための第一歩と言えそうだ。
またGates氏は基調講演の中で「Media2Go」という製品もアナウンスした。Media2Goは
Windows Mediaに対応するビデオ再生・録画、音楽再生・録音などの機能を統合した小型デバイス。
20Gバイトの小型ハードディスクを内蔵する。製品化は2004年になる見込みだ。
Media2GoとCE.NETデバイス群
このほか、Polaroid製のWindows Media Videoが再生可能なDVDプレーヤー、松下電器産業の
High M.A.T対応DVDプレーヤー、マイクロソフトのSmart Phoneプラットフォームが従来のGSMに
加えてCDMAにも対応したことなどが発表されている。
http://www.zdnet.co.jp/news/0301/10/nj00_gates.html