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アフガン人の体内から異常に高レベルのウラニウム
劣化ウランではないと研究者
アレックス・カービー
BBCニューズ・オンライン環境問題特派員
Afghans' uranium levels spark alert
By Alex Kirby
BBC News Online environment correspondent
(TUP/萩谷 良)
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アフガニスタンの民間人から採った少数のサンプルから、驚異的に高レベル
のウラニウムが検出された、と、独立の医療調査団体が発表した。症状は湾岸
戦争の兵士と同じだが、劣化ウランが使われた形跡はないという。
他の研究者は、新兵器が使われたのではないかと見ている。
調査を行なったのは、カナダにあるUMRC(ウラニウム医療調査センター)のア
サフ・ドゥラコヴィッチ博士。元米陸軍顧問で、湾岸戦争の米軍兵士の劣化ウ
ラン量を検査したこともある。
2002年5月、博士は、調査チームをアフガニスタンに派遣し、放射性と金属
毒性のある、ウラニウム合金と対硬化目標ウラニウム弾頭が同盟軍によって使
われたとの所見を発表した。これは、政府や他の医学者は確認していない。
UMRCによると、洞窟破壊や、地震に似た衝撃を引き起こすなどの作戦が集中
的に行なわれたナンガハル州の数百人の住民が、湾岸戦争症候群と同じ症状を
示している。これはウラニウムの微粉末を吸い込んだためだと見られる。
UMRCは、ウラニウムによる兵器が使用されたという仮説を確認するため、
ジャララバード、カブール、トラボラ、マザリシャリフを含む諸地域の住民か
ら無作為抽出した17人の湾岸戦争症候群患者の尿を採取し、英国の研究所に
送って検査させた。その結果、「99年に行った、91年湾岸戦争従軍兵士
の調査結果に比べて100〜400倍という、異常に高いウラニウム同位体を検出」
したという。
カブールの近くに住む12歳の男の子からは2031ナノグラム/リットルが検出
された。米国での許容量は12ナノグラム/リットルである。
UMRCが対照例として採取した、症状のないアフガニスタン人3人は、尿中の
ウラニウム量が9.4ナノグラム/リットルだった。
UMRCは、「もしこのナンガルハル調査結果がアフガニスタンじゅうの他の地域
社会においても裏付けられるのであれば、国全体が恐ろしい公衆被害に直面し
ていることになる。後世の全世代も危険な状態だ」と警告する。さらにアフ
ガニスタンで戦った兵隊とアフガニスタンに本拠地を置く支援機関のスタッフ
も同じく非常な危険にさらされているとつけ加えた。
UMRCが2002年9月に行なった、25人のサンプルを調査した第2次調査でも、汚
染が前回よりはるかに広域にわたる可能性を示していた。
ドゥラコヴィッチ博士はBBC ニューズ・オンラインのインタビューで、「ア
フガンでは油田火事も、殺虫剤も、生物兵器用のワクチン(米国食品医薬品局
の認可なし)も使われていない」と指摘している。「私はアフガニスタンがウ
ラニウムを使った新兵器の大規模な実験場だなどは言わない。常識を働かせて
欲しい」
英国国防省は、アフガニスタンで劣化ウラン弾を含め、ウラニウムを使った
兵器は一切使用していないと言っている。
米国国防省スポークスマンはBBCニューズ・オンラインで、劣化ウラン弾の
使用を否定しているが、ドゥラゴヴィッチ博士の所見についてはコメントを避
けた。
(抄訳 萩谷 良 / TUP)