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イラク戦争で米英軍が空爆に用いた兵器は約3万発にのぼり、このうち、目標を正確に
たたく精密誘導弾の比率は当初の想定を下回る68%にとどまったことが両軍の内部資料
で明らかになった。
4月末における両軍の集計を示す資料によると、開戦後、空と海からイラクへ撃たれた
兵器の総数は2万9199発。精密誘導のハイテク型が68.3%に相当する1万994
8発にのぼった。
最も命中率が高いとされるレーザー誘導弾が8618、GPS(全地球測位システム)
誘導弾が6542、誘導システムを持つ改良型クラスター(集束)爆弾も908発。英仏
が共同開発し、初めて実戦投入された巡航ミサイル「ストーム・シャドー」など英軍のハ
イテク兵器も679にのぼった。
米国防総省などによると、湾岸戦争での精密誘導兵器の比率は10%未満で、アフガニ
スタン戦争では約60%だった。同省当局者はイラク戦争の開戦前、民間人被害を防ぐた
めとして「全体の8〜9割を占める」との見通しを明らかにしていた。
英軍に近い消息筋によると、「衝撃と恐怖」と称された当初の猛烈な空爆では実際に爆
弾の90%以上をハイテク型が占めた。しかし、開戦直後のイラク側の民兵組織の予想外
の抵抗などにより、空爆の出撃数も増えたとみられる。 (05/29 06:09)
http://www.asahi.com/international/update/0529/006.html