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【モスクワ=五十嵐弘一】ロシア政府は22日、閣議を開き、2020年までの
国家エネルギー戦略を承認した。タス通信などによると、同戦略は、ロシアが石
油・天然ガスの増産と輸出増を継続し、石油輸出国機構(OPEC)外に位置す
る、エネルギー安定供給国としての国際的地位を確立することを目標としている。
同戦略はまた、東シベリアと極東を結ぶ石油パイプライン建設計画についても、企
業化調査実施を優先事項とした。
ロシアはサウジアラビアに次ぐ、世界第2の石油生産・輸出国。同戦略による
と、2002年から2020年の間に、年間生産量を3億8000万トンから4億
5000万―5億2000万トンに、年間輸出量も1億8400万トンから3億9
00万トンにそれぞれ増やすという。
天然ガスについては、ロシアが世界最大の生産・輸出国だが、同戦略は、年間生
産量を5953億立方メートル(2002年)から、6820億―7300億立方
メートル(2020年)に増加させ、輸出も1300億立方メートル(2002
年)から2450億立方メートル(2020年)に増やすとしている。
ロシア政府は今月19日、露石油企業による輸出振興のため、原油輸出関税を現
行の1トン当たり40・3ドルから同26・8ドルへ引き下げることを決定したば
かり。
(2003/5/23/01:59 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030522id26.htm