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【バンコク19日山田伝夫】タイのタクシン首相を狙った暗殺計画があると、タイ政府が米国政府から異例の警告を受けていることが十九日、明らかになった。同首相が進める麻薬撲滅作戦の仕返しに、麻薬グループが企てている、と指摘している。
同日付英字紙「ネーション」が消息筋の話として伝えた。駐タイ米国大使館経由で先週、警告文書がタイ政府に渡さ れた。文書によると、タクシン政権の麻薬撲滅作戦で稼ぎを失った一団が計画している。
圧倒的な情報力を持つ米国からの忠告に、タイ政府は首相の警備を強化し、スケジュールも急きょ変更。十八日もリゾート地のパタヤ行きを取りやめた。
同首相は今年に入り、タイ国内から麻薬掃討を宣言。警察を総動員し、発砲もやむなし、との強硬姿勢で摘発を進めてきた。しかし、死者が二千二百人以上にものぼり、欧米諸国から「人権上問題がある」と批判を浴びている。やはり三月にも、「麻薬王」がタクシン首相の命に懸賞金をかけた、との情報が流れたことがある。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20030520/mng_____kok_____004.shtml