現在地 HOME > 掲示板 > 戦争34 > 393.html ★阿修羅♪ |
|
インドネシア・スマトラ島のナングロアチェ州の和平崩壊の回避を目指し、都内の外務省関連施設で18日、インドネシア政府と独立派ゲリラ「自由アチェ運動」(GAM)との間で行われた協議は、同日深夜決裂した。両代表団は、GAMの求めるインドネシアからの独立をめぐり、大きく対立。仲介役のスイスの非政府組織(NGO)「アンリ・デュナン・センター」(HDC)などが調整に努めたが、合意に至らなかった。
インドネシアからの情報によると、交渉決裂を受け、大統領府にメガワティ大統領やユドヨノ政治・治安担当調整相ら政府首脳が集まり、今後の対応について協議している模様だ。国軍はすでに現地の兵員を増強するなどし、GAM掃討作戦は秒読み態勢に入っている。和平協定が事実上破綻(はたん)したことを受け、メガワティ大統領は軍事作戦の実施を命じる見通しだ。
76年のGAMの独立宣言以来、内戦状態が続いているアチェでは、国際社会の仲介により、いったんは和平の機運が生まれた。今後、国軍が一斉攻勢をかければ、GAMはゲリラ戦で応じるとみられ、一般市民も巻き込むなど、戦闘が泥沼化する可能性がある。
この日、HDCが両代表団の部屋を行き来しながら、和平協議の継続に向けた合意を目指し、深夜遅くまで調整を図った。しかし独立問題をめぐる双方の対立は最後まで解けなかった。
インドネシア政府代表団のウィリヨノ団長は、会議終了後、記者団に対して「GAMはあくまで独立要求を撤回しようとしなかった」と述べ、GAM側に和平協定破綻の責任があると非難。GAM代表団のアブドゥラ団長は「インドネシア政府は戦争をやる構えで交渉に臨んでいるが、最後通告を突きつけられて話し合いはできない。独立問題で妥協するのは我々にとって降伏に等しい」と述べ、不信感をあらわにした。
今回の協議は、HDCの仲介で合意した和平の立て直しを目指したもので、日本や米国、欧州連合(EU)、世界銀行などがインドネシア政府に対し、紛争回避の「最後の機会」として開催を要請した。初日の17日は、GAM側の交渉担当者が、東京に向かう際に、インドネシア当局に拘束されたことから、GAM側が反発。すぐに直接協議に入れず、18日朝からようやく和平協定に定められた「合同協議会」の開催にこぎつけた。
(05/18 23:59)
http://www.asahi.com/international/update/0518/013.html