現在地 HOME > 掲示板 > 戦争34 > 317.html ★阿修羅♪ |
|
【ワシントン中島哲夫】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で弾道ミサイル開発に携わっていたという韓国への亡命者が15日、ワシントン市内で覆面をして記者会見し、改めて米国に亡命したいと語った。同席したドイツ人医師、ノルベルト・フォラツェン氏は、韓国の情報機関が北朝鮮脱出者の生命を危険にさらしているとして、韓国政府を提訴する考えを明らかにした。いずれも韓国にとって懸念材料になりそうだ。
覆面会見をしたのは60歳代の男性、李福九(リポクク)氏(仮名)。北朝鮮の弾道ミサイルに関する著書を先月、日本で刊行した。
李氏によると、北朝鮮の放送局に技師として務めたあと10年間、ミサイル工場で「ノドン」「テポドン」(いずれも米韓側での呼称)の誘導システム部門を担当していた。97年に中国に脱出し、99年に韓国に亡命した。
家族とソウルに住んでいたが、処遇に不満を抱き、今年からメディアへの発言を開始。日本の放送局の招請を受けて韓国の旅券を取得したうえ今月5日、成田を経由し、米国入りした。
李氏によると、北朝鮮では大量破壊兵器やミサイルの生産に10万人以上が従事している。しかしミサイル工場は外貨不足で必要な部品を輸入できず生産が停滞。テレビ修理などの副業に力を入れても家族に十分な食料を買えないという。会見で「米政府が学者、技術者を大胆に受け入れれば、対米認識が変わり、米国への亡命者がもっと増える」と主張した。
李氏はまた、ミサイル部品の輸入の90%は日本企業からの直接輸入され、日朝間を運行する船舶などで運んでいると述べたが、企業名は明らかにしなかった。真偽は確認できない状況だ。
一方、フォラツェン医師は、北朝鮮を脱出した住民58人が今年1月、中国山東省から日本と韓国に密航しようとして拘束された事件について「失敗は中国や北朝鮮の官憲でなく、主として韓国の国家情報院のせいだ」と主張。将来、真相を明らかにすると述べた。
また、北京では同情報院の活動によって北朝鮮脱出者が生命の危険にさらされ、ソウルでは監禁状態にあるとも主張し、韓国政府を国際刑事裁判所(ICC)や米国の裁判所に提訴する考えを明らかにした。
[毎日新聞5月17日] ( 2003-05-17-00:07 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030517k0000m030141000c.html