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ユダヤ人差別のネオコン攻撃は仕掛けられた陰謀に近い 宮崎正弘の国際ニュース
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投稿者 TORA 日時 2003 年 5 月 15 日 11:36:07:

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 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
     平成15年(2003)5月8日(木曜日)
           通巻601号
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◎全国の書店に並びました。宮崎正弘の新著「迷走中国の天国と地獄」(清流出版刊、定価1500円+税)。
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 「ネオコン」の敵は「ネオコム」(Neo Communism)だ
 ユダヤ人差別のネオコン攻撃は仕掛けられた陰謀に近い
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 世界のマスコミで「ネオコン」批判が盛んだ。
 どうやらネオコン攻撃は計画的に仕組まれ、巧妙に仕組まれた痕跡が濃厚である。

 政治哲学的にはプラトン、ニーチェ。従ってハイデガー攻撃は当然、ルソーー批判へと繋がるが、ネオコンの基盤はレオ・シュトラウス。旗振りはウィリアム・クリストフ、ロバート・ケーガンらとなる。
 リベラルからの転向だから、本来の保守とは意趣人がおおい。

 チャールズ・クラウサマーらも「ネオコン」(Neo Conservative)の仲間。一括して超保守派のブキャナンからも「彼らはリベラルからの転向、シオニストで、イスラエルの尖兵」と批判されている。

 批判の元凶を辿るとドビルパン仏外相のユダヤ嫌い、パット・ブキャナンら超保守派の反ユダヤ主義のフィルターの向こうに、ネオコンの郷里=「共産主義」の砦が見える。


 △リベラル派の嫉妬と怨念が籠もる

 ネオコン批判は第一に共産主義陣営からでてきている。
 世界観の対立で、今回はイラク戦争反対のロジックに見せかけ、老獪に「反戦」「反米」を仕掛けた。

ならばブッシュ政策に決定的影響力を持ったネオコンは非難の対象になるのは当然である。
「戦争屋」と同一視反応を起こさせ、イメージ戦争で勝利したのは「ネオ・コム」(NEO Communisim)のほうだ。典型はチョムスキーやマイケル・ムーア。

 第二はネオコンの多くが80年代初頭に共産主義に失望したリベラルからの転向で占められたため、近親憎悪が潜在心理にあり、このため批判は憎しみと執拗さが特徴的となる。典型例はニューヨークタイムズやロスアンジェルスタイムズに登場するリベラル論客からの反論に顕著。

  日本の知識人の間でも激越に議論されてきたのは「転向」の問題だ。転向には様々なタイプが存在し、あっけらかんと転向した吉本隆明、清水幾太郎の例が示すのは本人の心構えである。じめじめとした転向はこころも晴れない。
 転向というより獄中にあって日本の美しさを発見して革命幻想から醒めたひとたち。「日本回帰」の表現が正しいタイプは林房雄、浅野晃といった浪漫派の系譜に多い。田中清玄、水野成夫、徳間康快ら。転向の「屈折」や「反省」が大きすぎる辻井喬(堤清二)や、大問題となった佐野学らの転向も話題を呼んだ。近年では60年安保以後の唐牛健太郎、西部遭。三菱重工爆破の主犯・大道寺某は獄中転向である。
 米国のネオコンの転向もタイプは様々で、だから雑誌も幾つかに分かれ、統一された組織も行動もないが、通底しているのは誰にも湿り気がなく、意気軒昂としていることだ。

 第三はレーガン革命の主流だった「ニューライト」や「保守本流」から見れば、庇を貸して母屋を取られた格好で、面白くない。それでパット・ブキャナンら保守からもどぎつい批判が起きる。

 これらの批判を本人らは「ユダヤ陰謀論」の類で、ユダヤ人差別とネオコン批判を一括して攻撃に使っている、と分析している。
「我々の敵はネオコムだ」と。
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イランの核武装、おそらく3年以内
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 イランの核武装はかなり進捗しているとCIAは観察しているようだ。ウラン処理工場が2個所、ナタンズ(地名)に造られた事実は偵察衛星が確認、またアラクには原子力関連の水処理プラントが存在しているという。
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(読者の声1)600号にでたSI氏への反論。
S.I.氏の意見は憂国の至情があふれていますが、論点には、誤りがあります。まず、外為法を元に戻しても日本からのお金の流失はとまりません。合法、非合法、いくらでも海外への送金法があります。また、米国と断行しても善いというくらいの気概がないと実現しません。今の日本の政治家にも官僚にもそんな人はいません。
政府紙幣の発行を行っても潜在経済成長率以下しか信用創造が行われていない状況ではインフレにはなりません。もちろん、千兆円も一時に発行すれば話は別ですが。デフレは潜在経済成長率以下しか、投機以外の実態経済への投資や消費のための信用創造が行われていないことが原因です。この点に関しては、Richard Werner 氏の近著(「謎解き!平成大不況」、「虚構の終焉」)をお読みください。最終的結論の対デフレ処方箋の部分以外、このデフレの原因の部分等は小野氏の意見もWerner氏とほぼ同じです。この点は小野氏本人に確認済みです。信用創造を行うには以下の方法があります。
1.発券機関(政府ないし中央銀行)による通貨発行
2.銀行による貸し出し(投機にたいするものを除く)
3.海外からの投資
4.輸出してその代金を国内通貨に換金する。
5.貴金属を採掘してそれを担保に借用書を発行し、その借用書を流通させる。(これは、そもそもヨーロッパにおける紙幣の原型です)
 さて3、4、5は日本ほどの大きな規模の経済に影響を与えるほどの規模で行うことはほぼ不可能です。実は、2が上手く機能していないことが日本におけるデフレの原因です。
日本では銀行家の貸し出し対象の信用調査能力が貧困なため、担保のある投機に対してしか貸し出しが行われにくいという状況があります。そして、投機に対して貸し出された通貨は退蔵され、信用創造に繋がりません。
日本の銀行化の無能さ、無責任さは当分改善の見込みがありません。したがって、潜在経済成長率を超えない範囲で、大量に政府紙幣を発行するか、日銀に紙幣を追加発行させてそれで日銀が得た利益に重税(現行税率95%)を課して政府が吸い上げるのどちらしか日本のデフレ脱却策は無いでしょう。後者は日銀を間に挟むだけで実質的には政府紙幣発行と同じです。
 前者の方が心理的影響も大きく効果がより大きいでしょう。(ST、神奈川)


(読者の声2)毎号、愉しく拝読しておりますが、昨日の600号記念号といい、一昨日の599号のボリュームの厚さ“〔内容の深み?については触れませんが〕、このメルマガが密かに「三大メルマガのひとつ」に愛好家から数えられているはなしを聞き及びましたが本当だと思いました。(A・S生、山口県)

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 発売中“  宮崎正弘の新刊
 「迷走中国の天国と地獄」
  清流出版 1500円
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(宮崎正弘の近況)SARSは細菌兵器開発中のラボから事故で漏れたという噂が軍関係のあいだに広まり、北京郊外の農村はバリケードを築いて余所者を排斥しています。
管制情報を信じないため「口コミ」が心理を恐慌に陥れやすい。  
 こうしたパニック現象を目撃していると、中国は、やっぱり、キレイゴト分析だけでは真実から離れてしまうでしょうね。というわけで拙著新刊「迷走中国の天国と地獄」は好評のスタートです“
 小生、ゴールデンウィーク中をまるまる予定していた中国取材をキャンセルしたため、ずっと日本にいて緊急書き下ろしに取り組んでいました。ようやく350枚を脱稿!何をテーマにしたのか、追って発表します。 
         ○
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  三島研究会・国防研究会合同「公開講座」のご案内  

イラク戦争はアメリカの圧勝に終わり、次の焦点はイラクの戦後復興とパレスチナ和平を含む中東全域の「民主化」へ移って来ました。しかしながら、もう一つの「悪の枢軸」=北朝鮮の核開発問題を巡って米朝の対立が沸点に達し、我が国の安全も危殆に瀕しようとしています。
 イラク戦で圧勝したアメリカは次に何を狙うのか? 北朝鮮危機はどう展開するのか? アメリカ外交を牛耳るネオコンの実体とは? 今回はこれらについて考えてみたいと思います。
                  
                記

日時   5月23日(金曜日)午後6時半開場/7時開演
場所   大正セントラルホテル・三階大会議室 
     【JR・地下鉄 高田馬場駅前・ビッグボックス前】 
演題   「ネオコンのアメリカ、何処へ行く」
講師   越智道雄(明治大学教授)  
会場分担金     おひとり 二千円
問い合わせ 03−3232−8470

なお終了後、近くの居酒屋で越智先生を囲んでの懇親会(別途会費2000円)。*****************************
連絡先 TEL/FAX 03-3200-4415 三島研究会、国防研究会
E-MAIL  miura@nippon-nn.net
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 ○小誌はほぼ日刊 ○転送自由(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2003
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