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【イスラマバード西尾英之】インドとパキスタンが関係改善措置を打ち出す一方、両国が領有を巡って争うカシミール地方で7日、イスラム武装組織やインド軍の攻撃による死者が相次いだ。アーミテージ米国務副長官は同日、両国の対話促進のためパキスタン入りしたが、対立の抜本的解決に不可欠なカシミールでの武力応酬は当分、止まりそうにない。
ロイター通信がパキスタンの現地当局者の話として伝えたところによると7日、カシミールのパキスタン支配地域、アサド・カシミール州でインド軍の砲撃を受けた車に乗っていた7人が死亡した。現場は両国支配地域を隔てる実効支配線(事実上の国境)近くで、死亡したのはパキスタン軍兵士2人と、子供2人を含む家族連れだった。
昨年、両国関係が最も緊張した時期には、合わせて約100万人の兵士がにらみ合った実効支配線付近では、現在も小規模な砲撃戦は日常的に続いている。
一方、インド側支配地域のジャム・カシミール州ではこの日、イスラム武装組織の待ち伏せ攻撃でインド軍兵士2人が死亡、5人が負傷した。また別の場所でも銃撃戦で武装組織の9人とインド軍兵士2人の計11人が死亡した。
インドは武装勢力が、パキスタンの支援を受けてパキスタン側から越境しているとして、パキスタンに「越境テロ防止」を強く要求。7日にはインド内務省当局者が国会で「カシミールのパキスタン支配地域で、インド側に潜入するため1400人以上の武装勢力が待機中だ」と発言し、パキスタンを非難した。
パキスタン側はこれらの発言を、アーミテージ副長官と両国首脳との会談を前にカシミールでのテロをパキスタンが支援していると強調し、外交的立場を有利にすることを狙ったインド側の圧力と受け止めている。
アーミテージ副長官は7日夜、パキスタンの首都イスラマバードに到着。8日にジャマリ首相、ムシャラフ大統領らと会談し、その後カブールを経由してニューデリーへ向かう見込みだ。
[毎日新聞5月8日] ( 2003-05-08-15:18 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030508k0000e030068000c.html