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【ワシントン=森安健】ロシア訪問中のボルトン米国務次官は5日、「大量破壊兵器の捜索や特定、保全に関し、現段階では国連の役割はない」と言明、イラクへの査察官の再派遣を求めている国際原子力機関(IAEA)などの要求を拒否する考えを示した。
IAEAはイラクの核施設の管理状況を懸念し、査察官による現地調査を求める書簡を米国政府に送っている。4日付のワシントン・ポストはイラク内の複数の核施設が略奪に遭い、濃縮ウランやセシウム、コバルトなど危険物質が運び出された可能性があると伝えた。
この報道に関してバウチャー国務省報道官は5日、「施設にあったウランはかなりの処理を施さないと核兵器に転用できない」と説明した。しかし、放射性物質を通常の爆弾に装着し、周囲にまき散らす「汚い爆弾(ダーティーボム)」などへの転用は可能との指摘が出ている。 (13:17)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20030506AT3K0601T06052003.html