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イラクのフセイン政権が崩壊(4月9日)してから3週経った3日、バグダッド市内でフセインはもう話題になっていない。
夜な夜な絶え間なく聞こえる銃声、歩くこと以外にはやることがなさそうに見える失業者の群、天井知らずに暴騰しているガソリンを買い求めるたまにガソリンスタンド前に100メートル以上の列をなしている車の行列…。
フセインの像が倒された「天国の広場」に赤いペンキで書かれている「全ては終わった。もう帰れ。(All Donne, Go Home)」という文字は今のバグダッド市民の心境を代弁している。
3日、外電記者らが泊まっているパレスチナホテル前に約200人の市民が駆け付けた。
10日前に米軍が街角で配った就職申込書を作成して提出したが、何の知らせもないと憤っていたのだ。
石油技術者であるハミード(30)さんは、「月曜日(4月28日に)給料をもらえると言われて行ったみたが、給料どころか、何の説明もない」と興奮し、電気技術者のハッサンさんは、「せっかく作成した申込書を米軍が捨てるのを見た」と怒りを隠せなかった。
彼らは戦争で職場を失っただけでなく、2カ月間、給料も受け取っていない。
サディー(45)さんは、「仕事の経歴記録もなくなったし、安全でもなく、電気もないこの街で米軍はいったい何をいつ、どのように保障するというのか」と叫んだ。
アフマッド(40)さんは、「20年間、電気技術者として働いたが、今は道端でたばこを売っている」とし「カネも食べ物もないのに、どうやって家族と生きていけばいいのか」と訴えた。
アフマッドさんはホテルの警備に当たっていた米兵に抗議したが、「現在、我々の資源では助けられない」という答えが返ってきただけだった。
「フセインの除去」を「当然な過去のこと」と考えるほど切羽詰っている彼らにとって新しく手にした自由は「贅沢」に近いものだ。
バグダッドの市民らは、「仕事もない自由、飢え死にできる自由か」と聞いている。
戦争前には水道・電気技術者として働いたというムヨヤッド(33)さんは、「米軍もフセインも何の役にも立たないことでは同じ」とし「フセインがいなくなったのはいいが、だからといって何かいいことがあったのか」と話した。
この日1日中、バグダッド市内のガスリンスタンド前では車が長蛇の列を成していた。
戦争中にも1リットル当たり20ディナール(韓国ウォンに換算すると12ウォン)しかなかったガソリン価格が、250ディナールにまで跳ね上がった。
タクシ運転手のジャッシム(40)さんは、「戦争前には2000ディナールあれば満タンにできたのに、今は5万ディナールはかかる」とし「精油施設は全く爆撃されなかったのに、米軍がイラクの石油を使っているため、その付けが私たちに回って来る」と非難した。
一方、これまでバグダッドの警察力を復活させ、米軍とともに治安維持に当たるとしていた臨時警察総長のラザク氏は3日、「米軍との異見」を理由に突然辞任した。
そのためか、米軍の「公式的」な戦闘はもうとっくに終わったのに、3日夜、バグダッド市内で機関銃の音は前日よりも頻繁に聞こえ、パトロール中の米軍タンクの轟音も深夜まで続いていた。
バグダッド=李哲民(イ・チョルミン)記者
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/05/04/20030504000001.html