現在地 HOME > 掲示板 > 戦争33 > 583.html ★阿修羅♪ |
|
【カイロ=平野真一】イラク戦争後の最大課題である中東和平の実現を目指す米国のパウエル国務長官は2日夜、中東歴訪第1弾としてダマスカス入りし、3日、アサド・シリア大統領と会談した。
長官は会談前の記者会見で、シリアにイスラエルへの敵対政策の転換を求める考えを明らかにし、今後数か月以内に変化が見られない場合、経済制裁の発動もあり得ることを示唆した。
これに対しシリアは、イスラエルの全アラブ領からの撤退が先決との立場を強調したと見られるが、イラク戦争で圧倒的な力を見せつけた米国から政策転換を迫られたことで、苦しい立場に追い込まれた。
長官は、フセイン・イラク政権の崩壊と、中東和平への道筋を示した「ロードマップ(行程表)」の公表によって「中東に新しい戦略的力学が生まれた」との認識を示し、シリアが「新情勢を反映した行動を示すことを期待している」と強調。具体的な要求項目として〈1〉パレスチナやレバノンの過激派支援中止〈2〉大量破壊兵器の保有・開発中止〈3〉フセイン政権幹部の入国阻止――などを挙げた。ただ、現時点ではシリアをイラクに次ぐ軍事目標とは考えていないと強調した。
長官はこの後訪問したベイルートで記者会見し、シリア側が会談で、一部過激派のダマスカス事務所を閉鎖したと伝えたことを明らかにした。
(2003/5/4/00:05 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030503i212.htm