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【平壌発=文光善、文聖姫記者】第10回北南閣僚級会談は「内外の関心が集中」(金゚星北側団長=内閣責任参事)するなか行われた。
南の新政権誕生後、初の会談
南側の盧武鉉新政権誕生後、初めて開かれた今会談で、6.15北南共同宣言の基本精神を再確認し変わりなく宣言を順守、履行していくことに合意した意義は大きい。
盧大統領は就任辞で自身の対北政策を「平和繁栄政策」だとうたい、対話を通じてすべての問題を解決していくと語った。
ところがその後の動きを見ると、とうていその政策を実践してきたとは言えない。むしろ「対米依存」の色合いが濃かった。北をにらんだ大規模合同軍事演習を米国と共に繰り広げ、米国の対イラク戦争を支持、派兵まで決定した。
イラク戦争が始まるや、戦争前夜を意味する「デフコン2」警戒態勢を発令。現代峨山などの対北送金と関連した「特別検事制度導入」騒動など、対話の相手をひどく刺激する動きが継続した。
盧政権のこうした動きは、米国の圧力に押され追随しているという印象を与えた。
丁世鉉南側首席代表は初日の会談で、「約束が守られずに(会談が)20日ごと、遅れてしまった」と発言したが、会談が延期を免れなかったのも大規模軍事演習が4月初まで行われるなど、「外勢依存」政策が継続されたからにほかならない。
金団長は、初日の基本発言でこのような問題について具体的に言及しながら、「北南関係を前進させ、この地での戦争を防ぎ平和を守る最善の方途は、外勢ではなく運命を共にする同族を信じ同族と手をつないでいくことにある」と強調した。
こうした脈絡で見る場合、今会談で6.15共同宣言の基本精神を再確認したことは、双方が「わが民族同士」、北南関係を前進させていく意志を表明したことになり、南側の新政権が共同宣言を継承していくことを確認したことになる。
こうした点に依拠して、共同宣言発表3周年に際し民族統一大祝祭の開催、東西海線鉄道、道路連結行事、開城工団着工式など経済協力事業の推進、離散家族、親戚問題解決などを進めていくことになる。
「核問題」については十分に協議
1月末に開かれた第9回会談後、イラク戦争が勃発し、米国は「核問題」を口実に朝鮮に対する圧力を加え、朝鮮半島には緊張状態が引き続き醸成された。
そうしたなか4月23〜25日、核問題を平和的に解決するための朝米会談が北京で開かれた。今回の閣僚級会談は、その直後に開かれただけに内外の関心を集めたのは事実だ。
北側は、3月18日に行われた政府・政党・社会団体合同会議を通じて朝鮮半島に醸成された戦争の危機を「民族共助」で打開していこうと訴えた。すなわち「北と南の朝鮮民族対米国」という構図で米国の戦争騒動を粉砕しようというものだ。金団長は、基本発言でこのことについて再度、想起させた。
ところが南側は会談で、「核問題」を引き続き持ち出した。会談ではこの問題について双方の立場を十分に協議し、対話を通じ平和的に解決するために協力していくことを確認し合った。
「閣僚級会談の列車」をうまく運転
南側で新政権が誕生したことと関連し、南側の5人の代表中3人が新しく任命された。
金団長は「心が近ければ千里も近くなり、心が千里なら近い距離も千里になる(日本では「惚れて通えば千里も一里」が類似の諺)」という諺を引用しながら「今回、北南閣僚級会談の列車に南側から新しいメンバーが乗車しただけに、気持ちを一つにして今まで同様、今後も6.15宣言が示す里程標に従って民族の統一繁栄という終着点に到達するまでうまくやっていこう」と語った。
これに対して丁代表が「中間中間でしょっちゅう、石の角があらわになって難しくなるが、今やそういうことも共に考えながら手を取り合って行こう」と応えると、金団長は「われわれが心を合わせてやっていけば、千里の道も近くに引き寄せることができると思う。途中途中での問題点は双方が解決しながら、閣僚級会談の列車をうまく運転していこう」と、民族共助での問題解決を強調した。
[朝鮮新報 2003.5.1]
http://www.korea-np.co.jp/sinboj/j-2003/j04/0304j0501-00005.htm