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「サダムはアラブの栄光」、「サダム・フセインにすべての忠誠を」
12日、バグダッドから北に１６０キロメートル離れたサダム・フセインの故郷都市ティクリットに到着すると、バグダッドでは見当たらなかった落書きがあちこちに見えた。
大型の肖像画が切り捨てられた壁には、「サダムはこの壁だけでなく、私たちの心の中にある」と、赤い文字で書かれていた。
フセインの部族のアル・ティクリットをはじめ、６つの部族の住むティクリットは、よく整頓され、比較的きれいだった。
金具屋で会った７〜８人のティクリット人は、米軍に対する非難をぶちまけた。「米軍が倉庫を開け、略奪を促した」、「米軍が出歩くのも見たくない。戦車やヘリコプターの音に子供たちが怯えている」、「イランから支援を受けるクルド人らが銃で脅かし、カネや電気製品を奪っている」などなど。
「サダムが戻ってくるのを願っているのか」と聞くと、全員「ナアム（Ｙｅｓ）」と首を縦に振った。金具屋の主人 ムヤード（３１）さんは「サダムは死を恐れない勇気ある人」とし、「教育を受けている人なら、彼を悪く言えないはず」と話した。
友人のアフメド（３０）さんは「サダム１人で手榴弾とロケット発射機で戦っているという話を聞いた」とも言った。ある人は記者に向かって「あなたの指導者は勇気ある人だが、米国があなたの国にも同じことをするはず」と話した。記者が朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）から来たと思ったに違いなかった。
人形やボールペンなど雑貨を売っているライド（２５）さんは「サラダ油が戦争前は１瓶に３００ディナール（１５０ウォン）だったが、今は７０００ディナールもする」と不満そうに話した。
「フセイン当時は批判することがなかった」、「サダムの時代に戻りたい」という彼の言葉から、フセインが故郷につくした“誠意”を推し量ることができた。
しかし、みんながそう思っているわけではなかった。記者が会ったムハメド（４６／化学博士）さんは「漸進的な自由を希望したのであって、このような占領ではなかった」としたが、娘のヒンド（１８）さんは「サダムは自分の欲しいものなら何でも手にした独裁者だったということに異論はない」と話した。
また、皮製品を販売しているフセイン（５３）さんは「サダムの失敗は、国を率いる能力のない人を回りに布陣させたこと」と、サダムを若干擁護したが、彼の娘のフダ（１７）さんは、「サダムはイラクにとってまったくプラスにならなかった」とし、「サダムがいなくなって嬉しい」と話した。
ティクリットに接したサダムの出生地 アル・ティクリット部族の村「アウジャ」は、文字通り“田舎”だったが、今は首都バグダッドの高級住宅街に劣らぬ、立派な住宅や道路で整備されている。塀には「太陽のない生命がないように、サダムなしでは尊厳がない」という落書きが書かれていた。
しかし、イラク空軍の少尉だったアフメド・アル・ティクリティ（２６）さんは、「サダムが親戚ではあるが、わが部族が恩恵を受けたのは一つもない」とし、「職業も未来もないこの状況に腹が立つ」と話した。
米軍のパトロール車両の側で遊んでいた７歳から１６歳程度の子供１０人余は、米軍がすぐ後に立っているのに、「サダムが学校と病院を建ててくれた」とし、過去学校で習った「私たちはサダムに血と精神を捧げる」というスローガンを叫んだ。
村の入口には「ティクリット人は１ドルでサダムを売り飛ばした」という自責の文句が書かれていた。
ティクリット=李哲民（イ・チョルミン）記者
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/05/13/20030513000027.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。