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「4月10日、略奪が始まった時、直ちに市内の某ホテルに行き、米海兵隊の将校に博物館を保護してくれるよう要請しました」
8日午後、イラク国立博物館で会ったザビル・カルリル(60)イラク国立古代遺物・遺産委員会委員長は、「その時、その将校は『イラクの遺物はイラクと米国両国にとって重要だ』としながら、保護を約束したが、実際に米軍が投入されたのは3日間の略奪と放火が終わった13日だった」と話した。
カルリル博士率いる委員会は、17万点の遺物を所蔵したイラク国立博物館をはじめ、イラク全体の博物館を総括、管理している。
この日、イラク国立博物館では、米軍のエイブラハム戦車1台と兵士らの警戒の下、米国土安保部傘下の移民・税関当局が派遣した職員が、博物館職員の助けを得て、略奪、失踪した遺物の規模を把握していた。
一体、どれだけの遺物がなくなったのだろうか。前日、米ワシントンの移民・税関当局は「38点の高価値遺物がなくなった」と発表した。カルリル博士はしかし、「これは展示館からなくなったものの中、重要遺物だけの数だ。地下保管所から略奪された遺物は、まったく含まれていない」とし、「記録まで全部なくなってしまっているため、略奪の規模を今も把握できない」と主張した。
カルリル委員長は「ただ、現在イラク人たちが博物館に戻している遺物の規模から、略奪の程度を推し量るだけ」とした。これまで700点余りの遺物が返還された。彼は「略奪が終わってから10日ほど経ってごろ、2人の男が私を訪ねてきて、自分らが“破壊を防止しようと”重要遺物を家に保管していると明らかにした。彼らを通じて紀元前9世紀のアッシリア王の大理石像と、紀元前5世紀ごろの花瓶を取り戻すことができた」と話した。
カルリル委員長は「また、イスラム寺院のイマムを直接訪れ、遺物の重要性を信者らに強調して欲しいと訴えた。その後、ほぼ毎日のように罪悪感を感じたイラク人たちが遺物を返還している」と明らかにした。
彼は「遺物を返還する人は処罰しない“赦免プログラム”を適用し、若干の“謝礼金”も渡しているが、アッシリア時代の大理石像を返還した人たちは、『国家の宝物を保護する義務を感じただけ』とし、カネを受け取らなかった」と話した。
また、幸い、数万点の古代書籍を保管しているイラク国立博物館内の図書館は、戦争直前に窓に保護装置をつけたおかげで、被害を防ぐことができたという。
現在、多くのバグダッド市民は「米軍が政府の建物と博物館の門を開け、『早く来て、盗んでいけ』とし、略奪を勧めた」と憤慨する。カルリル委員長は「博物館が略奪される当時、米軍はすぐ前の道路にいた」とし、「私もやはり、米軍が博物館の門を開けたという話を幾度なく聞いた」と話した。
「米軍はバグダッド進撃の直後、直ちに石油部の建物に駆けつけたため、保護することができました。でも、すぐ隣の建物が博物館であったことは知らなかったんですかね」と、彼は記者に聞いた。
バグダッド=李哲民(イ・チョルミン)記者
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/05/09/20030509000048.html