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●俳優は日常から人を素直に騙す訓練をしています。
俳優はおのれの音声と身体が商売の道具です。何を生産させるかといいますと、嘘を本当に見せる幻覚です。ゆえに詐欺師なのです。これほど市民社会に反した仕事はありません。世界政治屋も体ひとつで幻覚を生産します。その幻覚は世界マスメディアをとおして再生産されていきます。日本でTVを番組作る場合は1千万人が対象です。英語での世界メディアTV番組の対象は1億人です。ゆえにだれにでもわかりやすく洗練されていきます。世界政治屋がTVに出演しますとTV局からギャラが世界政治屋の銀行口座に振り込まれます。日本でギャラがもらえる俳優は1%です。ゆえに99%の俳優は貧乏です。
俳優の条件は貧乏生活に耐える知恵です。俳優はまず彼がすむアパートの近隣商店街にある八百屋さんと親しくなります。捨てるダイコンの葉っぱとか、いらなくなった野菜をわけてもらうためです。俳優は車を持っていませんが自転車を持っています。野菜市場まで遠出するためです。野菜クズを拾ってきます。また俳優は近所の日本舞踊をやっている年配の女性と親しくなります。いらなくなった着物や扇子をもらうためです。俳優はよく自転車で住宅地を走ります。小道具を探すためです。いいものが見つかったらもらいます。竹がある家には注目します。演出家が竹が必要であると言えば、竹をもらいにいきます。そのために俳優は日頃から世間様にあいさつをしています。好感をもたれない俳優は芝居屋ではありません。世界政治屋も好感をもたれることに全力をあげます。世界政治屋には広告産業が支援しておりますが、俳優は独力で好感度を高めます。
芝居屋も世界政治屋も陰謀家ですから密室の謀議が好きです。世界政治屋は官邸で謀議を行います。芝居屋は居酒屋です。そこで策略を練りあげます。だめな政治屋は官邸で政治論をぶち、だめな芝居屋は居酒屋で演劇論をぶちます。どちらも教条に類型があります。陰謀とは仕掛けですから流動する世界を相手にして、いかに幻覚を発明し波及させるかにあります。求心力と遠心力こそが陰謀の動因です。
夜の黒い匂いたる陰謀の香りは、俳優が舞台に立つとき求心力と遠心力の基点となり舞台空間を拡張していきます。お客様はご近所にいる日常の人間像をみるため劇場にやってくるのが世代演劇です。「自分さがし演劇」と呼ばれております。世代の共通項をめぐる演劇俳優はどっぷりと現代の温泉につかればよいのですが、歴史・時代劇の場合は特別の俳優訓練が必要となります。動物的身体の獲得です。
時代劇をやる劇団は殺陣・空手・合気道をはじめ武道訓練を取り入れています。木刀は俳優の重要な稽古道具です。また陰謀性の獲得としては、公安警察を尾行するという訓練があります。反戦集会です。俳優はデモ隊列の解散地点にあらかじめ恋人を装ったり、政治にはまったく無関係な風俗姿で待機しています。デモが解散します。党派の若い活動家には必ず公安警察の尾行が解散地点からつきます。この公安警察を尾行する訓練です。対象は陰謀のプロですからあまり接近しますと気づかれてしまいます。彼らの背中には目がついています。ほとんどプロですからすぐ気づかれてしまいます。公安警察は党派に逆尾行されていると感知し、ビルの中に逃げます。俳優はここで都市の路地が獣道であることを学び、武装された動物的身体を体験学習できます。携帯電話の普及はますます現代人から動物的知覚能力を衰亡させていますので、芝居屋はどう俳優の身体知覚を鍛えるかをつねに思案しております。この身体訓練が弱いと芝居市場の商品へと生成できません。
そして芝居屋の「陰謀の力」は現在、世界政治屋の「陰謀の力」を発見し、ここに同じく自作自演する同類として、近親憎悪の関係がすでに戦争身体として誕生してしまったことを自覚しております。911をめぐる芝居の登場はウィルスのごとく波及しております。日本の芝居屋はまさに世界権力を敵として設定開始しました。もとより芝居屋はあらかじめおのれの市民社会での身分上昇からはずれ、おのれの人生を棒にふる覚悟を持っておりますので、敵は強大な帝国であれば、ここに妄想のエネルギーが動物的本能として起動していきます。妄想力と劇的狂気の力で芝居屋は無力と絶望から空間を再編します。
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