現在地 HOME > 掲示板 > 戦争32 > 891.html ★阿修羅♪ |
|
★ イラク侵略戦争の“早期終結”で供給過剰を見越して減産を決定すると見られていたOPEC総会が逆に増産を決定した背景として、次のような推測ができる。
1) イラク原油が、“密輸”を加えるると、公認の「石油と食糧の交換プログラム」よりもずっと多く輸出されていた。そのため、戦争によるイラク原油の減少で他の国が増産してもほとんど同じ水準の供給になると判断した。
2) OPECに戻ってくるかどうかわからないイラクの原油が本格的に輸出されるようになる前にシェアをできるだけ確保しておきたい。
3) ガソリンを中心としたエネルギー価格の高値安定が経済全般に悪影響を与えると判断した米国政権がOPECに増産圧力をかけた。
2)であればOPECの“自立性”が確保されていることを意味する。
1)は、イラク原油が大量に米国を中心に“密輸”されていたことを意味し、イラク原油の輸出が本格化するとともに、OPECは減産に移行すると思われる。
3)は、米国政権が石油メジャーの利益よりも国民経済的利益を優先したことになる。
たぶん、1)が公式の判断で、2)が産油国それぞれの思惑という組み合わせではないだろうか。
1)については、ショックで一時的は原油価格が下がっても長続きせず、石油メジャーも利益を維持できるから反対しなかったのではないかと思われる。
2)がうまくいくかどうかは、イラク原油の支配者とOPEC加盟国の今後のせめぎあいで決まることだ。